2018年 10月 22日 (月)

世陸マラソン川内優輝、ラスト2.195キロは世界一! 瀬古「やめる必要ない」

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   ゴールの瞬間、川内優輝(30)=埼玉県庁=は四つん這いに倒れ込んだ。8位入賞までわずか3秒届かなかったが、最終盤のスパートは「世界一」だった。

   英ロンドンで開催中の陸上世界選手権、2017年8月6日に行われたマラソン男子で、川内は転倒や給水ミスを乗り越え、驚異の粘り強さを見せた。

  • 「最後の日本代表」との思いで臨んだ川内優輝(日本陸上競技連盟公式サイトから)
    「最後の日本代表」との思いで臨んだ川内優輝(日本陸上競技連盟公式サイトから)

40キロ以降のラップタイムは6分41秒

   大方の順位が決まってきた40キロすぎ、日本選手トップで走っていた中本健太郎(34)=安川電機=の背後から、川内が猛然と速度をあげてきた。一気に中本を置き去りにして全体9位に躍り出ると、勢いは衰えず、苦悶の表情を浮かべながらゴールまで駆け抜けた。

   川内の40キロ以降のラップタイムは6分41秒。優勝したキルイ(ケニア)の6分51秒、地元代表で4位に入ったホーキンス(英国)の6分50秒を上回って全選手トップのスピードだった。

「川内凄いな!驚異のスパートだ!」
「川内、凄いスパートだ!8位入賞いってくれ~!!!」
「やべー、川内くんが凄いスパートであげてる。執念を感じる」

   こんな声がツイッター上で続々とあがった。直角コーナーに細い路地、緩やかなアップダウンなど、難コースとなった今回のマラソン。川内は23キロ付近の曲がり角の段差で転倒し、26キロ過ぎの給水ポイントでは痛恨の受け渡しミスと、立て続けに苦難が襲った。

   ペースも急激にあがった。先頭集団の5キロごとのラップタイムは、20キロまで15分20秒~16分程度で推移していたのが、20~25キロは14分30秒を切っていた。川内は22キロ過ぎから遅れを取り、先頭集団から離された。それでも粘り続け、20~25キロが15分29秒、25~30キロは16分02秒と、大きく乱れずに前を狙っていた。

「あそこ抜ければ本当に悔いはなかった」

   川内は13年モスクワ世界陸上で序盤から仕掛けすぎたのが尾を引き、最終的に18位に終わっている。ロンドンではレース前から「モスクワの雪辱を晴らしたい」と言っており、その経験を踏まえてか、我慢のレースを続けた。

   だが、わずか3秒差で入賞ラインの8位ダニエル・ワンジル(ケニア)には届かず、2時間12分19秒の9位でゴールした。トップのキルイとは3分52秒差。また10位の中本とは22秒差をつけていた。川内はレース後「『メダルが目標』で『入賞が最低ライン』と言ったんですけど、9位だったので本当に日本のみなさんには申し訳ないです。ただ、自分としては最後の日本代表でやれることはすべてやりきりました」と表情は晴れやかだった。

   一方、ツイッター上には「ラストが凄まじく、もう少し早くスパートかけてたら8位を捕らえてた」といった声が出ていた。本人も「(8位のワンジルが)見えてて、あそこ抜ければ本当に悔いはなかったんですけど」と漏らしていた。

   そんなレースを見た瀬古利彦氏(日本陸上競技連盟強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダー)はTBSの中継で「頑張ったんですけど入賞の壁は大きいですね。あと一人ですもんね」と称えた上で、「(川内は)今日悔しかったからもっともっとやってほしい。やめる必要ないと思いますよ」と、日本代表争いの続行を期待した。

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