2018年 9月 21日 (金)

豪州でゲイのイルカが確認される 異性カップルよりも仲が良く生涯パートナーも

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   人だけでなく動物にも同性愛が存在しており、オス同士・メス同士でカップルを作る種はいくつか確認されている。

   繁殖期に発情した個体が見境なく相手を選んでいる場合や、雄と雌の比率がアンバランスになってしまい同性同士がやむを得ずパートナーとなる例もあるようだが、豪州西部の都市マンジュラ沿岸では、繁殖期が終わったオスのイルカが同性愛行為を行っていることが確認されたという。

  • 同性同士でより仲を深めるには(画像は別地域のハンドウイルカのイメージ)
    同性同士でより仲を深めるには(画像は別地域のハンドウイルカのイメージ)

オス同士の結束力を高めている?

   2017年8月2日付のニューズウィーク電子版によると、確認された同性愛行為はオス同士の交尾や性器の擦りあいで、仲の良い個体がじゃれあっているという状態ではないようだ。

   マンジュラ沿岸のシャーク湾に生息するハンドウイルカを観察してきた豪マードック大学のクリスタ・ニコルソン博士は、地元新聞「Mandurah Mail」の取材に対し、「同湾で確認されている15頭のオスのうち、子どもの3頭を除いて同性愛行為が見られる」と答えている。

   特別なカップルが存在しているというわけではなく、同性愛が常態化しているようだ。オス同士だけでなくメス同士のカップルや、異性愛カップルも当然存在しているが、オス同士のカップルはその関係が生涯続くこともあるほど深い仲だという。

   異性間のカップルは子孫を残すという目的のためだが、同性では当然子どもは誕生しない。動物の生存原理から考えると意味のない行為にも思えるが、ニコルソン博士は「極めて社会的な行動である可能性が高い」と指摘する。

   博士によると、同湾のハンドウイルカは全体で大きく4つのグループに分かれている。このグループはしばしば合流や分散を繰り返して、大きなグループを構成したり、より小さいグループになるといった変化を続けているという。

   こうした社会的な結合や変化において重要なのが、個体同士の結びつきやヒエラルキーだ。つまり、同性愛行為によってオス同士の結束力やグループの同盟関係の構築、個体の優位差などが作り上げられているわけだ。

   ニコルソン博士はこうした同性間の密接な接触は、生涯同じ群を維持し続けるオオカミなどでも見られると話している。

他地域のイルカの観察も必要

   ただしニコルソン博士の指摘は、あくまでもマンジュラのシャーク湾に生息するハンドウイルカの群を観察したことで導かれた推測で、すべてのハンドウイルカや同性愛行為を行う動物でも同じ理由かは不明だ。博士は他地域のイルカの同性愛行為も観察し、その目的を明らかにしたいとしている。

   シャーク湾のハンドウイルカを含む研究を続けてきた米ジョージタウン大学のジャネット・マン博士は「イルカの同性愛は単一の目的ではなく、複合的な目的のためだと思われる」とし、

「オス同士の関係構築もあると思われるが、若い個体が繁殖期に備えて交尾の練習をするといった意図もあるのではないか」

と話していた。

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