2024年 5月 3日 (金)

小池氏出馬、それでも消えない「出るべき」論 本人は「100%ない」

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   これまでも衆院選立候補に否定的な見解を示していた東京都の小池百合子都知事(「希望の党」代表)が、新聞各紙のインタビューで出馬しない意向を明言した。希望の党は2017年10月3日に192人を公認すると発表し、最終的には過半数の233人以上を擁立する考え。

   衆院選後は首班(首相)指名が焦点だが、「党の顔」にあたる小池氏が衆院選に出馬しない以上、「結果を見て判断する」(小池氏、読売新聞インタビューで)と、白紙の状態。政府側は、こういった状況を「国民にとって分かりにくい」「堂々と出馬宣言を」などとして攻撃材料にしたい構えのようだ。

  • 東京都の小池百合子知事は衆院選出馬の可能性を否定している(2017年5月撮影)
    東京都の小池百合子知事は衆院選出馬の可能性を否定している(2017年5月撮影)
  • 菅義偉官房長官は「堂々と出馬宣言を」と主張している
    菅義偉官房長官は「堂々と出馬宣言を」と主張している
  • 東京都の小池百合子知事は衆院選出馬の可能性を否定している(2017年5月撮影)
  • 菅義偉官房長官は「堂々と出馬宣言を」と主張している

投開票日にはパリで公務の予定

   小池氏は2017年10月3日に朝刊各紙が掲載したインタビューで

「私は最初から出馬しないと言っている。100%ない」(読売新聞)
「ない。最初から言っている」(産経新聞)
「出ません」(毎日新聞)

などと衆院選出馬を否定した。小池氏は現時点では投開票日の10月22日からパリで始まるイベントに都知事の公務として出席予定。産経新聞のウェブサイトの掲載されたインタビュー詳報によると、10月21日夜に羽田を出発する飛行機に乗ることを繰り返し明言している。

   それでも政府からは「出馬論」が消えない。菅義偉官房長官は10月3日午前の記者会見で、小池氏がよく使う「透明性」という言葉を皮肉交じりに使いながら、次のように小池氏の発言を批判した。

「国政を担う責任というのは、きわめて重いものがある。政権獲得を実現できるようにしたい、小池さんはそのように発言しているようだ。まさに党の代表が国政に専念せずに...、また、誰を首班指名するのか。政権獲得が実現すれば首班指名は必要だ。そうしたことを明らかにしていない。国民にとっては非常に分かりにくいことになるのだろうと思う。国のことを思うのであれば、堂々と出馬宣言をして、国民生活に関わる重要な課題について、真正面から政策論争をやる。こうしたことが、小池知事が常日頃言っている『政治の透明性』、そうしたことからも、非常に分かりやすいのではないか」

憲法改正議論「むしろ積極的に参加したい」

   なお、小池氏は首班指名について、

「ふさわしい人はいっぱいいる。(衆院選の)結果を見て判断する」(読売)
「たくさん候補者はいます。党も含めて」(産経)
「ふさわしい方は(他に)たくさんいます」(毎日)

と言葉を濁している。こういった点も批判を呼んでいる可能性がある。ただし、読売新聞が9月28~29日に行った電話世論調査では、小池氏の身の振り方に関する質問で最も多かった答えが「都知事の仕事に専念すべきだ」の62%。「都知事を辞職して、衆議院選挙に立候補すべきだ」は12%に過ぎず、仮に衆院選に出馬した際は「都知事を投げ出した」といった批判が出るのは確実だ。

   なお、小池氏は共同通信のインタビューでは、憲法改正について

「そもそも憲法の議論から逃げない。むしろ積極的に参加したい」

と発言。この発言を共同は「希望が改憲勢力だと認めた」と報じた。

   この質問を念頭に、菅氏の記者会見では、政府与党が憲法改正で「希望」と連携する可能性を問う質問も出た。菅氏は

「仮定の質問に答えることは控えたいが、政策を実現していくことがきわめて重要。ですから、政府の掲げる政策にご賛同いただくのであれば、そこはしっかり対応していく」

と答え、今後の連携に含みを残した。

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