音喜多都議を直撃 小池「ブラックボックス」の最新事例とは

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   小池百合子・東京都知事が特別顧問をつとめる「都民ファーストの会」から離党した音喜多駿都議。離党会見では、国政進出を図る小池知事の姿勢に疑問を呈し、都民ファの会派運営も批判した。

   その弁舌はまだまだ言い足りないと言わんばかりだった。J-CASTニュースは2017年10月6日、都民ファの実情や、現在の小池知事や希望の党をどう捉えているか、音喜多氏に話を聞いた。

  • 「都民ファーストの会」を離党した音喜多駿都議(写真は2017年10月5日撮影)
    「都民ファーストの会」を離党した音喜多駿都議(写真は2017年10月5日撮影)
  • 増子博樹・都民ファーストの会幹事長(写真は2017年9月)
    増子博樹・都民ファーストの会幹事長(写真は2017年9月)

「このタイミングで離党するしかなかった」

――5日午後に離党届を提出しましたが、なぜこのタイミングになったのですか? 衆院選に向け、小池氏や希望の党にダメージを与えた格好になっています。

希望の党にダメージを与えようという狙いはありませんが、国政への影響は考えていました。離党を決断した決め手は、小池百合子知事が代表で「希望の党」が結党され、衆院選では姉妹政党である都民ファーストの会が無条件で応援しなければならないとなったからです。私は希望の党のやり方に賛同できません。政治信条に反して応援するとなれば、政治家としての魂を売ることになります。

10月の衆院選後の離党となると、その方がおかしい。選挙期間中は希望の党を応援していたのに、選挙が終われば反対の立場に回るというのでは整合性が取れません。だからこのタイミングで離党するしかなかったと思ったのです。

――衆院選に向けて希望の党から立候補要請があったと述べていました。具体的に誰からあったのですか。

希望の党のしかるべき立場の方から、とだけお伝えします。具体的な名前は伏せます。個人的に恩義のある方もおり、いたずらに名前を出して今後の関係を築いていけなくなるのは避けたいです。お断りしたのは、希望の党のやり方に賛同できないのと、都議の任期もあり地元は捨てられないからです。

――希望の党に賛同できないというのは、どういう点ですか。

政策も十分に示されていなかったのになぜ賛同できるのですか。少し考えればやり方がおかしいと気付くはずです。

今日(10月6日)希望の党の公約が発表されましたが、実現できれば良いことが多く並んでいます。小池知事は、仰ることは真っ当なことが多いですが、それが実現できるかどうかという話は別問題です。2016年の都知事選で掲げた公約は、まだ道半ばで実現できていないものが多く残っています。こうした実績と突きあわせて希望の党の公約を見ていかなければなりません。

たとえば消費増税を凍結するなら、社会保障などにあてる分の財源はどうするのか。さらにベーシックインカムの導入も考えるなら、ますます消費税による財源が必要ではないかとも感じます。個別の政策だけでなく、こういった政策同士の整合性も点検していくべきでしょう。

文書質問、「与党だからそういうことはしない」

――小池知事が特別顧問をつとめる都民ファーストの会についてお聞きします。5日の離党会見で、メディア出演規制やSNS規制など「都議活動の制限」があったと述べていました。他に具体的にどのような制限がありましたか。

「文書質問」の禁止です。質問に登壇できない議員が文書で行政に質問できる制度です。私は都議会定例会では欠かさず文書質問を出していましたが、2017年の都議選で都民ファーストの会が第一党になると、「与党だからそういうことはしない」として政調会長の山内晃さんから通達がありました。

新人議員と食事をしようとしたら止められましたが、この時は増子博樹幹事長から呼び出しを受けました。呼び出された部屋にはさらに山内政調会長、伊藤悠・政調会長代理、小山有彦(くにひこ)・幹事長代理など役員がズラリとそろっており、指導を受けました。

増子幹事長はここ数日の報道番組で「会派内で部会に分かれているのだから、部会との関係を優先すべき」と仰っていますが、食事も禁止されたのでは所属部会以外の都議とのつながりが制限されることになります。広く議論していくべき都議がそういう体制に置かれるのはおかしい話です。

――会派内のお金の流れや人事について「ブラックボックス」と述べていました。会見では、政務活動費の使い道や、荒木千陽新代表の決定プロセスが不透明だとしていましたが、他の事例はありますか。

希望の党と都民ファーストの会との間で昨夜(5日)締結された「政策協定」ですね。都民ファーストの会の都議は衆院選で希望の党を応援することなどが決まりましたが、所属都議にこの政策協定書の内容が明かされたのは、昨日午前の議員総会の場でした。私は昨日午前までは都民ファーストの会に所属しています。本来は協定書の内容を確認し、疑問があれば提起し、場合によっては修正するという過程をたどるはずですが、午前に渡されてその日の午後には了承しろと。これでは内容を精査できません。政策協定書の内容は役員たちがブラックボックスの中で決め、他の都議は強引に了承させられた形です。

――会派運営において、小池知事の影響を感じる場面は具体的にありましたか。

そもそも前代表の野田数(かずさ)氏は知事特別秘書、現代表の荒木千陽都議は小池氏のかつての秘書です。2人とも小池知事の側近で、いつの間にか代表に決まっています。そうした人事からしても、小池知事の思惑が強く働いたと思わざるを得ません。

少人数で決めることそのものを否定する気はありませんが、そうであれば選挙前にはっきり「トップダウンでスピーディーに決めますよ」と明示しておくべきです。しかし小池知事は「都民が決める。都民と進める」という理念を掲げていました。今、少なくとも都民ファーストの会の中では真逆のことをしているとしか思えません。
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