W杯前に「格下」呼んで何がしたい 強化試合には程遠かった日本代表

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   「意味のある試合になりづらかった」「何の意味があったのか」――。サッカー日本代表のキリンチャレンジカップ2017・ニュージーランド戦(2017年10月6日、豊田スタジアム)の評価をめぐり、こんな疑問の声が噴出している。

   日本は、ワールドカップ(W杯)本大会に向けチーム力の底上げを図るべき大事な時期にある。格下相手の試合とあって、試合前からその意味付けを問うファンの意見がツイッターに上がっていた。ふたを開けてみると、日本は予想外の大苦戦。出場機会の少ない若手の起用にも失敗した。

  • ニュージーランド戦が行われた豊田スタジアム(写真は、Wikimedia Commonsから。試合当日のものではありません)
    ニュージーランド戦が行われた豊田スタジアム(写真は、Wikimedia Commonsから。試合当日のものではありません)

欧州や南米は無理でも「イランあたりとやれば」

   サッカー日本代表は2017年10月6日、FIFAランキング113位のニュージーランドを迎え撃った。同40位の日本は後半5分、FW大迫勇也選手がPKを決めて先制したが、14分にクリス・ウッド選手に同点ゴールを許した。シュート数は18対6、ボール支配率は61%対39%。いずれも相手を圧倒していたが、決定機をモノにできない。42分、MF倉田秋選手の代表初ゴールで辛くも勝利した。

   ニュージーランド戦では、試合前からその意味付けに疑問の声が上がっていた。日本サッカー協会(JFA)が正式に対戦カードを発表した9月6日、日本は8月31日にW杯出場を決めたばかりだった。ツイッターなどインターネット上では、

「思い切り格下をホームに呼んでいったいどこが強化なのか。W杯に向けて今準備しなくていつやるの?」
「W杯予選中の欧州、南米とかは無理でも同じアジアで無敗でW杯出場を決めたイランあたりとやれば、それなりに価値のある試合になりそうなのに」

と話題になった。

   ただ欧州、北中米、南米、アフリカでは現在、W杯の最終予選が続行中。日本とこれらの強豪国が10月に対戦するのは難しい。

   ニュージーランドが実際のFIFAランキングほどは格下と呼べないかもしれない。FIFAの規約変更で2014年以降、国際Aマッチデーの大半がW杯予選などの公式戦にあてられている現状では、ニュージーランドはオセアニアサッカー連盟(OFC)に所属する「順位の低い国」以外と対戦するのが難しい。FIFAランキングもその分、低くなる可能性がある。

   ただそれでもハリルホジッチ監督は、試合の意義を見いだそうと、経験の浅い若い選手も起用する方針だったのではないか――。サッカー解説者のセルジオ越後氏は、こう推測する。

「格下のニュージーランドに勝って、今まで使ってない選手にチャンスをあげようと試合前に描いていたと思う。先取点を取り、相手が同点に追い付いた瞬間にたぶん、それが全部頭から吹っ飛んじゃったという感じがする」

出場経験のない若手は1人も出なかった

   セルジオ越後氏は10月7日のスポーツ番組「SPORTSウォッチャー」(テレビ東京)で、ハリルホジッチ監督のプランがゲーム途中で崩壊したと論じた。

   例に出したのが、前半36分の場面だ。FW武藤嘉紀選手が相手選手と交錯して転倒した際、ハリルホジッチ監督がテクニカルエリアから飛び出し、ファウルを取らない主審に抗議した。セルジオ氏はこれに「普通テストマッチでこんなに興奮することはない」と述べた。

   ハリルホジッチ監督は結局、FW3人、MF3人の6人で交代カードを使い切った。だが交代で入ったのは、いずれも代表出場経験者ばかり。サッカー解説者の秋田豊氏は同番組で、この采配を

「残念でしたね。意味のある試合になりづらかった」

と批判し、出場経験のないGK中村航輔選手やDF植田直通選手、車屋紳太郎選手ら守備の選手を試してほしかったと指摘した。「若い選手の中でどうゲームを組み立てて結果を出すか、見たかった」

   複数の報道によると、後半15分まで出場した香川選手は試合後、メディアの取材に「(この試合に)何の意味があったのか」と疑問を呈している。

「勝ち切れたことはよかったけど、W杯という点では正直、何の意味がある試合なのかなと。相手のインテンシティーも高くなかったし、W杯を見据えるという意味では、こういうレベルは多分ないと思うし、評価しづらいゲームになったと思う」(「THE PAGE」10月7日付記事)
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