海外騒然の「20秒早く出発」謝罪 鉄道会社がその真意明かす

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   日本の鉄道会社が定刻より20秒早く出発(早発)したことを謝罪する声明を発表し、多数の海外メディアが驚きを持って報じている。

   「皆様、20秒という時間ばかり気にしていらっしゃるようですが...」。鉄道会社の広報担当者はJ-CASTニュースの取材にそう切り出し、謝罪声明を発表した真意を説明した。

  • つくばエクスプレス(写真は、2008年撮影)
    つくばエクスプレス(写真は、2008年撮影)

「ニューヨークの乗客は決して聞くことがない謝罪だろう」

   謝罪したのは、東京都内と茨城県つくば市を結ぶ「つくばエクスプレス」を運営する首都圏新都市鉄道(東京都千代田区)。南流山駅(千葉県流山市)で2017年11月14日の9時44分頃、下りの列車が定刻より20秒早く発車したとして、「お客様には大変ご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます」と、その日のうちにプレスリリースでお詫びした。

   プレスリリースによると、列車は定刻の9時43分40秒、同駅に到着した。出発時刻は9時44分40秒だったが、乗務員が十分に時間を確認しておらず、列車は9時44分20秒に発車した。「この件でお客様からの苦情等はありません」という。

   このニュースは国内では一部ネットメディアが紹介した程度だが、「SoraNews24」(日本のネットメディア「ロケットニュース24」の英語版)がこの謝罪を報じると、新聞やテレビなどのマスコミよりもまず、欧米の大手メディアが続々と驚きを持って伝え始めた。

「史上最も反省した20秒だったかもしれない」(ニューヨーク・タイムズ)
「日本の鉄道会社が20秒早く出発して謝罪した」(BBC)
「日本の鉄道会社が謝罪した。ニューヨークの乗客は決して聞くことがない謝罪だろう」(ニューヨーク・ポスト)

謝罪声明はロシア、ブラジルまで

   さらにロシアの通信社「RBC」やブラジルのニュースサイト「G1」も報じており、まさに世界を駆け巡っている状態だといえる。日本の鉄道が世界一、時刻表に厳密に運行することはよく知られているところ。海外が驚くのも当然かもしれない。

   元陸上競技選手の為末大氏は海外メディアの反響を伝えるニュース記事をツイッターで引用し、

「一回でも日本の外に住んだことがあるとこのすごさがわかる」

とツイート。

   アメリカの著名な政治学者、イアン・ブレマー氏もツイッターにBBC記事の見出し「Apology after Japanese train departs 20 seconds early」のスクリーンショットを掲載し、こうつぶやいた。

「今日見られる、最も日本的な見出し」

   ツイッターなどインターネット上でも、20秒早く出発しただけで謝罪した鉄道会社の対応に、

「真面目の領域を超えている」
「それほど大騒ぎするようなことなのか」

と驚きの声が上がっている。

「本当はこの列車に乗れたかもしれないのに...」

   「皆様、20秒という時間ばかり気にしていらっしゃるようですが...」。首都圏新都市鉄道の広報担当者は11月17日、J-CASTニュース編集部の取材にそう切り出し、謝罪声明を発表した背景を以下のように説明した。

   つくばエクスプレスでは自動列車運転装置(ATO)と呼ばれるシステムを採用しており、発車メロディが発車定刻時間の15秒前に流れるよう設定している。9時44分40秒に出発する列車の発車メロディは、同25秒に流れるはずだが、列車は同20秒に発車。発車メロディや「ドアが閉まります」のアナウンスが発車後に流れるという、奇妙な現象が発生したのだ。

   担当者は、

「列車が発車する直前、何のアナウンスもなく突然、扉が閉まってしまいました。また、本当はこの列車に乗れたかもしれないのにタイミングを逸してしまったお客様もいるかもしれません。実際にそうしたお客様がいたか確認できておりませんが、現場の方からすれば、不安になる場面だったと思います」

と謝罪の真意を説明した。

   「早発」の事例は、2015年(約1分間)、16年(約30秒)にもあった。15年の事例では、乗客から発車メロディに関する問い合わせがあったという。

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