西部邁さんが自らの運命を予告か 「ある私的な振る舞い」の意味

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   保守派の評論家・西部邁さんによる、2017年12月刊行の新著『保守の真髄 老酔狂で語る文明の紊乱』(講談社現代新書)の一部記述が、インターネット上をにぎわせている。

   西部さんは2018年1月21日、多摩川に飛び込み自殺したとみられている。著書の中で、まるで西部さん本人が自分の行く末について触れたような箇所があったとみる読者が少なからずいた。

  • 「自死」を予告したのか
    「自死」を予告したのか

衆院選で延期「迷惑はできるだけ少なくせねば」

   西部さんは『保守の真髄』の「解題――序に代えて」の中で、利き手の右腕がますます激しくなる神経痛で、78歳にして字を書けなくなったことを明かし、「あとがき」では、口述筆記をしてくれた娘に「僕の最後のものとなる著述を助けてもらって、大いに楽しかったし嬉しくもあった」と感謝。「ともかく僕はそう遠くない時機にリタイアするつもりなので、そのあとは、できるだけ僕のことは忘れて、悠々と人生を楽しんでほしい」と別れをほのめかす言葉を記していた。

   さらに「ある私的な振る舞い」を予定していたが、「予定日に衆議院選挙が行われると判明」「まずは社会にかける迷惑はできるだけ少なくせねばならぬ」と「予定日の延期理由」を記し、「手がけている雑誌『表現者』の若者たちへの引き継ぎにもなお暫しの務めが必要と分かった」などから、「事態の成り行きにもう少し付き合ってみるしかあるまい」と書いていた。

   このくだりを読んだ読者の中には、「ある私的な振る舞い」とは「自死」の意味ではないかと受け止める人がいた。西部さんがダイレクトにそう書いていたわけではないが、ツイッターには、

「西部邁さんが自殺されたそうだ 元々そうするつもりだったらしいが、いざ実行されると考えさせられるしショックだ」
「自身の本で最後は自殺というより自死、あっさり勘弁死をすると宣言はしていたんだが、本当にするとは...。ショックすぎる」
「私は自殺を決して奨励はしない。だけど自らの死を以て、訴えるしかないことも、この世にはある。西部先生はそれを実行したんだと思う」
「西部邁自死。自死予告をして、ちゃんとそれを完結させた思想家は意外にいない。普通に、これは三島由紀夫以上の意味がある行動だと思う」

など、想像も含めてさまざまな意見が寄せられた。

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