「東急ハンズに来ている場合ではありません」とツイッターに投稿したのは、他ならぬ「東急ハンズ」公式アカウントだった。関東が大雪に見舞われた2018年1月22日、交通機関に影響が出始めた17時頃に投稿。他のユーザーからは「なかなか言えない」と反響が集まった。「親切心を感じ、そして笑ってしまいました」気象庁は22日午後、関東各地に大雪警報を発表。東京23区で出されたのは約4年ぶりだった。平野部でも降り積もり、鉄道は運転見合わせや遅延が続出した。夕方以降も勢いは衰えず、ピークは日付が変わる頃とされていた。帰宅困難者が出る可能性も指摘され、平日ながら早めの退社をよびかける会社もあったようだ。そんな中、ホームセンター大手の東急ハンズが22日17時頃、「東京23区、多摩地区に#大雪警報が発令されたようです。東急ハンズに来ている場合ではありません。早めにご帰宅を」と投稿。交通機関の運行情報を発信する「Yahoo!路線情報」へのURLもシェアした。自社の売り上げを顧みず、客の安全を考えた内容にツイッターユーザーは称賛や驚きの声をあげている。「なかなか言えない事ですよね。これは」「こういうことツイートするハンズさん大好きです」「御社の売り上げより、お客様の安全を第一に考える...さすが手羽たん(編注:ロゴマークが手羽に見えることからついたあだ名)」「東急ハンズに来ている場合ではありませんに親切心を感じ、そして笑ってしまいました」「運行情報までツイートしてるなんて神レベル 店員さんたちも早めのご帰宅を!」「思ったままツイートしちゃいました」さまざまな立場のユーザーからリプライが寄せられていた。ちょうど帰宅中に見たユーザーもいたようで、「大幅に電車が遅れてイライラしてたころにこれだったから急に怒り収まったわw」と雪の影響を受けた人々も和ませている。「同じサービス業をしている者としては本当に気持ちがわかる」と共感する声もあった。東急ハンズツイッターはこうした声の多くに再リプライを送っており、投稿の背景について「非常事態ですので...東急ハンズはいつでもお越しいただけますし」といったことをつづっている。また投稿時の心境について「ふつうに『ハンズ行ってる場合じゃない』って、思ったままツイートしちゃいましたwたぶん、弊社のことなんで怒られないと思いますww」と冗談めかして明かしており、直感的な行動だったようだ。この日短縮営業の措置をとった関東の店舗情報も投稿。また、大雪警報が解除されはじめた0時前には「しかしながら、都心でもかなりの積雪があり、明日の朝、お出かけの際は注意が必要です。暖かくて、動きやすい服装と履物で」と呼びかけていた。
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