2024年 4月 19日 (金)

菅官房長官「翁長氏には...」 膵がん公表に官邸が見せた反応

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   膵臓(すいぞう)の腫瘍(しゅよう)を切除する手術を受けて入院していた沖縄県の翁長(おなが)雄志知事(67)が2018年5月15日に退院し、県庁で記者会見した。病理検査の結果、腫瘍は悪性で、進行度が「ステージ2」の膵がんだったことを明らかにした。

   2018年秋には知事選を控えるが、対応については明らかにしなかった。翁長氏は米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設阻止を掲げて14年12月に初当選しているだけに、仮に出馬しないとなれば、移設阻止を目指す「オール沖縄」勢力には痛手になりそうだ。そんな中で、あらゆる機会に移設推進を口にしてきた菅義偉官房長官は、5月15日午後の記者会見で移設への影響を問われ、直接のコメントを避けた。

  • 膵がんを公表した沖縄県の翁長雄志知事(2015年5月撮影)
    膵がんを公表した沖縄県の翁長雄志知事(2015年5月撮影)
  • 膵がんを公表した沖縄県の翁長雄志知事(2015年5月撮影)

「出馬というよりも、1日1日の公務についてやっていきたい」

   翁長氏は記者会見で、

「1日も早く公務に復帰し、私に与えられた知事としての責任を全うしていきたい」

と早期復帰を目指す一方で、県知事選への対応を問われると

「出馬というよりも、1日1日の公務についてやっていきたい」

と述べるにとどめた。

   沖縄県にとって、18年は首長選や市町村議員選を合わせると50以上の選挙がある「選挙イヤー」。1月21日投開票の南城市長選や2月4日投開票の名護市長選が「前哨戦」で、11月に想定される県知事選が「天王山」だと考えられている。

   南城市長選は翁長氏が支援する、いわゆる「オール沖縄」の候補が僅差で勝つ一方で、辺野古がある名護市長選では、同じく翁長氏が支援する現職の稲嶺進氏が敗れ、自民、公明、維新が推薦する渡具知武豊(とぐち・たけとよ)氏が当選していた。この直後の2月5日の記者会見で、菅氏は渡具知氏の当選を「大変心強く思う」と歓迎し、辺野古移設についても

「地元の皆さんにご理解を頂きながら進めていきたい」

と述べていた。

移設への影響問う質問には直接答えず

   仮に翁長氏が出馬を断念するとすれば辺野古移設を進める政権にとっては追い風だが、現時点では対応は抑制的だ。5月15日夕方の会見で、

「約1か月、県のトップが不在という状況が続いたが、今日のこれらの(翁長氏の会見での)発言を踏まえて、政府と対立が続いていた基地問題への影響についてどう考えるか」

という質問には直接は答えずに、

「翁長知事には、是非早く健康な体に戻ってほしい、こういう風に思っています」

述べるにとどめた。

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