2024年 4月 25日 (木)

日大アメフト選手の「顔報道」 最も「配慮に欠けた」メディアは?

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   「できればアップに撮るようなことは避けていただきたい」――。日本大学アメリカンフットボール部の宮川泰介選手(20)の記者会見で、代理人弁護士は冒頭、報道陣にそう要望した。

   テレビ局のワイドショー番組が会見の模様を生中継したことで、この言葉は視聴者の耳に伝わることに。しかし、当のワイドショー番組では宮川選手の顔をアップで放送しており、「配慮しろよ」との声がツイッターなどに相次いでいた。

   こうして注目を集めることになった、代理人弁護士の言葉。新聞やテレビ、ウェブメディアはどう配慮したのか。各メディアの報道を確認すると...。

  • 各メディアはどう報じた?
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多くの新聞は「頭を下げている写真」

   関西学院大の選手に危険なタックルで負傷させたとして、宮川選手は2018年5月22日に都内で記者会見を開いた。代理人弁護士は会見冒頭、宮川選手の年齢からして通常、容姿の撮影を認めることは異例だとする一方、本人と両親が「顔を出さない謝罪はない」と考えている旨を説明。多数の報道陣に「長い将来のある若者です。できればずっとアップで撮るようなことは避けていただきたい」と呼びかけた。

   この呼びかけに、報道陣はどう応じたのか。翌5月23日付朝刊の新聞各紙は1面、スポーツ面、社会面などで詳報。たとえば読売新聞(東京本社14版)は1面で、宮川選手が頭を下げている写真(横から撮影)を使用し、社会面で顔の全体写真を掲載した。

   朝日新聞(同14版)は1面に、うつむき気味の写真(横から撮影)を持ってきた。一方、社会面には顔の右半分が見えるような写真(同)も。毎日新聞(同14版)も1面で頭を下げている写真(横から)を使い、スポーツ面で顔の左半分が見えるような写真(斜め前から)を掲載した。

   東京新聞(同12版)も1面で、顔の右半分が見えるような写真(斜め前から)を使用した。産経新聞(同15版)は1面で、真横から撮影した写真を掲載。日本経済新聞(同14版)は1面に、頭を下げている写真(斜め前から)を使用した。

   こうして見ると、顔の大部分が見えるような写真を掲載した新聞は多いが、「アップ」と呼べるかは微妙なところだ。紙面で正面写真を掲載した読売も、ウェブ版の記事では、会見場全体の写真などにとどめた。

   ただ、そんな新聞各紙の配慮も映像までは行き届かなかったようだ。朝日や毎日はウェブ版の記事で会見の動画を公開しており、宮川選手の顔がまさに「アップ」で映っている。

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