サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表、本田圭佑選手が、米国の人気俳優、ウィル・スミス氏とともにベンチャーファンドを設立する。ビッグネーム2人の組み合わせに、ネット上では驚きの声もあがる中、数日前にスミス氏がW杯イベントに絡む会見で「最もクールな選手」の1人として本田選手の名前を挙げ、「本物のイイ男(gooddude)だ」と称賛していたニュースを思い出し、「こういうことか」と納得する人もいた。報道後、「困難に向かって新しい挑戦をします」とツイート本田選手とスミス氏が組んで行うベンチャーファンド立ち上げは、日経新聞が2018年7月18日付の朝刊1面(東京最終版)で報じ、同日午前には本田選手もツイッターで、日経記事を紹介した上で、「困難に向かって新しい挑戦をします。アメリカにのみ投資していきます」と意気込みを示した。日経記事などによると、ファンド名は「ドリーマーズ・ファンド」。日本で1億ドル(約113億円)を集め、米国を中心に有力新興企業に投資する。7月内に設立予定で、野村ホールディングスも参画する。本田選手とスミス氏の2人が投資先の面接を行うこともあるという。W杯でもゴールを決めた本田選手の日本での知名度の高さは勿論、スミス氏も「メン・イン・ブラック」(1997年)や「幸せのちから」(2006年)など数々のヒット映画で、国内でもよく知られている。スポーツ界とハリウッド映画界という畑違いの有名な2人の組み合わせに驚く人も多く、ツイッターでは「ウィル・スミスと立ち上げとか、びっくりしたわ」といった声があがっていた。「最もクールな選手」のひとりに本田選手の名前挙げる他にも、数日前のスミス氏の会見模様を伝えるニュースで本田選手の名前が出ていたことを思い出す人もいた。W杯閉幕イベントに先立って7月13日(ロシア現地時間)に開かれた会見で、イベントに出席予定だったスミス氏は、ロシア大会で「最もクールな選手」は誰かと聞かれ、ネイマール(ブラジル)、クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)、そして本田選手の名前を挙げた。共同ニュース(ネット英語版)の14日記事などによると、スミス氏は、「(本田選手とは)ちょっとした関係がある」と説明した上で、「彼のハートが好きだし、彼は本当に本物のイイ男(gooddude)」と称賛した。会見の模様は、複数の日本語サッカーWEB媒体でも報じられた。ツイッターなどでは、今回のスミス氏と本田選手のファンド設立ニュースを知って、このスミス氏会見と結びつける人も出て、「W杯のPressでウィルが褒め称えていた意味がわかった」「こういう裏があったからウィル・スミスは本田を絶賛してたのか」「こういうことか」といった反応が寄せられていた。スミス氏が共感示す本田選手が実質的に率いる、自身の所属事務所「HONDAESTILO」(大阪府吹田市)は17年3月、スミス氏らの日本国内での芸能PR事業(スミス氏の映画・テレビ関連PRを除く)を手掛ける会社との協業開始を発表しており、そういう意味では接点があった。さらに具体的な接点については、本田選手が今回、18日未明公開の日経新聞(ネット有料版)のファンド設立に関するインタビュー記事で明かしている。本田選手によると、17年6月に、スミス氏のファミリーオフィスの代表者と知り合い、スミス氏を紹介してもらった。本田選手はこれまでに、貧困解決のヒントを探したいとの思いから、自己資金で(未公開企業へ投資する)エンジェル投資に携わってきた。それを発展させる新ファンドの構想を話したところ、「ずっと少数派を支援してきた」スミス氏は共感を示してくれたそうだ。本田選手は「(2人の)相乗効果が何か生まれるのではないかと考えており、非常にうれしい」と期待感を示している。
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