「地獄のような民度のチャットはなくていいんでないか」――。ロックバンド「アジアン・カンフー・ジェネレーション」のボーカル、後藤正文さん(41)がこう投げかけた。矛先は、毎夏恒例の音楽イベント「FUJIROCKFESTIVAL(フジロックフェスティバル)」の生配信だ。今年はライブがユーチューブで生配信されたが、チャット(コメント)欄は「罵詈雑言」が多数飛び交った。「パクりとかダサいとかロックじゃないとか...」「フジロック」は、毎年200組を超える国内外の有名アーティストが集結する日本最大級の野外ロックフェスティバル。「自然と音楽の共生」を目指し、1997年に山梨県の天神山スキー場で初開催され、99年以降は新潟県の苗場スキー場で行われている。2018年7月27日から3日間行われたフジロックでは、初の試みとしてユーチューブでの生配信を決定。一部のライブのほか出演アーティストのインタビューなどが配信された。生配信についてSNS上では、「自宅フジロック最高だった...!」「フジロックが遠く離れた大阪でも生配信で見れるなんて便利になったなあ」と好意的な声が少なくなかったが、一方で、「フジロックの配信、来年もやるならチャット欄を廃止すべきだろう」「パクりとかダサいとかロックじゃないとかネガティブ発言のオンパレード」といった苦言も見つかる。アジカン後藤さんも批判ユーチューブのチャット欄は配信者が設置の有無を選べるが、今回の配信では「オン」になっていた。そのため、視聴者は動画を見ながらコメントを書き込むことができた。コメント欄には矢継ぎ早に投稿が寄せられたが、前述の苦言のようにアーティストやファンへの誹謗中傷が目立つ。アジアン・カンフー・ジェネレーションの後藤さんも7月29日、「フジロックのYouTubeの地獄のような民度のチャットはなくていいんでないかと思った(閉じてたけどね)。」などとツイートしている。なお、後藤さんもふれているように、チャット欄は非表示にすることが可能だ。また、不適切な可能性がある書き込みを隠す「上位チャット」機能もある。
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