野外音楽フェス「フジロック・フェスティバル」の会場に、故・西城秀樹さんらの姿を骸骨で再現したアート作品が展示されていたことが、「不謹慎ではないか」などと賛否を呼んでいる。西城さんをかたどった骸骨には、茶髪のカツラと星条旗が。そして、代表曲の「YOUNGMAN(Y.M.C.A.)」の振り付けをモチーフにしているのか、両手で大きく「C」のポーズを取っていた。Aviciiの骸骨アートも2018年のフジロックは7月27日から29日まで、例年通り新潟県の苗場スキー場で開催された。その会場で展示されたのが、4月に亡くなった人気DJのAvicii(アヴィーチー)さんと西城さんの追悼アートだった。どちらも、棺桶に入った骸骨の模型に、生前の2人を象徴するアイテムを身に着けさせた作品だ。Aviciiさんの骸骨は自らの名前をデザインしたTシャツとキャップ姿で、棺桶の中には多くの花が添えられている。西城さんの骸骨は茶髪のカツラを被り、腰の辺りが星条旗で覆われていた。棺桶の下には、手書きで「西城秀樹1958-2018」などと記したボードもあった。こうした展示物が、インターネット上で物議を醸すことになった。複数のフェス参加者が作品を写真付きで紹介したところ、ツイッターやネット掲示板に、「亡き方への冒涜、ご遺族の気持ちを踏みにじっているとしか思えません」「Aviciiを讃える為のアートなんだかなんだか知らないけど...個人的には不愉快になった」「ユーモアもセンスも芸術性も無い。なにより、西城秀樹という偉大なアーティストに対するリスペクトが全く感じられない」「西城秀樹さんであろうがAviciiであろうが、遊びで死者をあのように扱うことが問題」といった反発の声が相次いで寄せられたのだ。「個人的には好き」「敬意が感じられる」一方で、作品のコンセプトに理解を示すユーザーも少なくない。あくまで、アーティストとしての功績を称える目的の作品だなどとして、「個人的には好き」「ロックスピリットからすると最高の敬意の表れだと思います」との好意的な声も目立った。会場でこれらのアートを目撃したフェス参加者の1人は、J-CASTニュースの取材に「(発見時は)びっくりしました」と説明。その上で、「2人は亡くなってしまったが、2人の音楽は死んでいないんだという運営側の敬意の気持ちが感じられるアートだと思いました。不謹慎だとは1ミリも思いませんでした」と振り返った。なおJ-CASTニュースでは、7月31日からフジロックを運営するスマッシュ(東京都港区)に対し、(1)骸骨アートを設置した意図は何なのか(2)遺族への許可は取っているのか――などについて取材を依頼しているが、3日13時までに回答はなかった。
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