「野球部のことしか載ってない」――。2018年夏の甲子園(第100回全国高校野球選手権)の山口県代表・下関国際高校の公式ウェブサイトが、インターネット上で注目を集めている。8月13日昼現在、同校のサイトに掲載されているのは、甲子園の大会スケジュールなど野球部に関する情報だけ。教育方針や入学案内など、野球以外の全ページが閲覧できない状況となっているのだ。いったい、どういうことなのか。J-CASTニュースが、学校に事情を聞くと...。所在地の情報すらも...下関国際は9日の大会一回戦で、強豪校の花巻東(岩手)を4対2で破って甲子園初勝利。春の選抜も含めて通算3度目の甲子園の舞台で、待望の白星を掴んだ。15日に予定されている2回戦では、岡山の創志学園と対戦する。そんな下関国際の公式サイトを見てみると、トップには「野球部 第100回全国高校野球選手権大会 出場」の文字と共に、勝利に沸く野球部員たちの写真が。その上で、「祝! 初戦突破」として、次戦の開始時間などのスケジュールを掲載している。こうした情報に続けて、野球部のための支援募金の案内に加えて、甲子園の観戦チケットが付いた応援旅行プランまでも紹介。まるで、野球部を応援するための特設ページのような状態となっている。しかも、学校の教育方針や行事案内、入学情報など「野球部以外」の情報は、全く掲載されていない。問い合わせ用の電話番号はあるが、所在地や校長名といったごく基本的な情報すら載っていないのだ。このように、野球部情報に特化した内容の公式サイトは、8月12日頃からネット上で注目を集めることに。ツイッターや5ちゃんねるには、「なんで野球のことしかないんだ」「他の情報に飛ぶことすら出来ないのか...」「マジで高校のことなんも書いてない」といった書き込みが寄せられた。なぜ野球部情報に特化?ただ、サイトのキャッシュ(履歴)を確認すると、6月17日の時点では体験入学の案内や教育コース紹介など、一般的な学校情報も掲載されていたことが分かる。それだけにネット上には、「(甲子園期間中で)臨時モードなだけ」「通常の公式HPに上書きで特設ページ作っちゃったのかな」といった意見も出ていた。J-CASTニュースが8月13日昼、下関国際高の担当者にサイトの状況について取材すると、「はっきり言うと、サイトのトラブルでこうした状況となっています」と笑いながら説明。「2週間ほど前からサイトに不具合が出ていまして、正常なページが表示できない状況が続いているんです」と続けた。その上で、野球部の情報だけを掲載している理由について聞くと、「学校関係者のご意見やご要望もありますので、甲子園に出場している野球部の情報だけは、臨時でお知らせをしています」とした。また、すでに業者にはサイトの修復を依頼しているとして、「もう少し待って頂ければ、正常な状態に戻るかと思われます」とも話していた。
記事に戻る