2024年 4月 16日 (火)

宮川紗江、会見の「重大疑問点」 速見コーチを引き合わせた人物が指摘

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   「体操業界の人間ならあの二人の暴力関係がずっと続いているのは知っている」。「あの二人」とは、リオ五輪体操代表の宮川紗江選手(18)と速見佑斗コーチ(34)だ。

   暴力・パワハラ問題のこうした背景をつづったのは、一般財団法人・新座市体操協会の浅香実津夫・代表理事。8年前、宮川選手と速見氏を引き合わせた人物である。

  • 宮川紗江選手のフェイスブックから
    宮川紗江選手のフェイスブックから
  • 宮川紗江選手のフェイスブックから

「暴力は1年以上前のことだ、と主張しているが...」

   速見氏は2018年9月5日に会見を開き、「宮川選手に対する度重なる暴力行為によって、宮川選手は勿論、周りにいた選手、コーチに対し、不快な思いと恐怖を与えてしまったことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。「これから私は、どういう小さな暴力であっても一切暴力行為を行わないことをここに誓います」とも述べた。

   速見氏は8月15日、暴力行為で日本体操協会から無期限の登録抹消処分を受けた。同氏に長年指導を受けてきた宮川選手は同29日に会見を開き、暴力を受けたことは認めながら、「1年以上前のこと。今はない」「パワハラと感じていない」として、引き続き速見氏に師事したい意向も示した。

   宮川選手が速見氏の指導を受けるようになったのは8年前だ。立教大学体操部出身の浅香氏が2010年、立教新座中学・高校を拠点として「セインツ体操クラブ」とその運営母体「一般財団法人・新座市体操協会」を立ち上げて代表となり、速見氏をコーチに招聘。宮川選手はセインツ第1期生として入部した。浅香氏が宮川選手と速見氏を引き合わせた形となる。

   ただ、一般財団法人・新座市体操協会は1年後の2011年、セインツの運営権を立教側に手放しており、同協会と浅香氏は現在運営・指導していない。また、同氏がセインツに関わっていた最初の1年間に「体罰は全くなかった」という。

   その浅香氏によれば、宮川選手の会見には大きな疑問点があった。セインツと離れた後で同協会が立ち上げた「ラビッツ体操塾」公式サイトのブログに、こうつづっている。

「紗江ちゃんの会見では、暴力は1年以上前のことだ、と主張しているが、今年の暴力が特に問題となっている。これについてどういう認識をしているのだろう?」

   「今年の暴力」とは、2018年5月のNHK杯(東京体育館)で速見氏と宮川選手の間で起きたものだ。浅香氏は関係者から詳細にその時の様子を聞いたという。

「会場練習中にコーチから殴られ、それに対し選手も殴り返した。怒鳴り合いが続いて練習を途中で止めて帰った。翌日の試合の結果は酷いものだった...。という話はこちらまで届いています。これは日本体操協会が把握していることです。この事件が一番問題視されて、そこから8月の無期限登録抹消へと繋がっています」

「録音を取っていたとしてもおかしくないのです」

   速見氏はセインツを去った後、18年5月に「レインボー体操教室」とスポンサー契約。だが、同時期にNHK杯の事件が起きると、状況が変わった。浅香氏のブログにはこう書かれている。

「レインボーは想像以上の体罰を目の当たりにし、それを知らずにスポンサー契約をしてしまったとして契約解除をするために、日本体操協会に速見・紗江ちゃんの体罰に関する調査を依頼するに至ったという流れです」

   レインボーとの関係で速見氏は、暴力問題以外にも、大阪体育大学との「スポンサー二重契約」の問題も浮上。レインボーとはわずか2か月後の7月11日に契約解除に至ったという。

   7月15日には、協会の塚原千恵子・女子強化本部長(71)と塚原光男副会長(70)夫妻が宮川選手と面談し、速見氏の暴力について聴取している。浅香氏は、レインボーが速見氏についての相談を千恵子氏にも持ちかけていたとして、この面談と、物議を醸した千恵子氏による「録音」の背景についてもつづっている。

「紗江ちゃんに暴力があったかどうかの7月15日の本人確認は、レインボーの訴訟の証言となりえる話なので、録音を取っていたとしてもオカシクないのです」
「塚原千恵子氏が録音テープを撮っていたのは、来たるべき紗江ちゃんからのパワハラ告発を予測したものではなく、協会員からの告発の調査に回答する一連の流れだったのです」

「早急に謝罪して事態の鎮静化を図るべきかと思います」

   今回の問題で懸念されるのは何か。浅香氏はJ-CASTニュースの取材に応じ、「紗江ちゃんがウソをついていることで、単純に紗江ちゃんの将来が心配です」と宮川選手の今後を最も憂慮した。宮川選手の会見を機に、塚原夫妻や、夫妻が経営・指導する朝日生命体操クラブ、さらにこれに協賛する朝日生命保険にも非難が殺到している。浅香氏は、

「ネット上では朝日生命保険の解約祭りが広がっているようですが、これが会見から始まったこととなったら、紗江ちゃんに対し朝日生命保険が訴訟を起こす事も考えられます」

として、宮川選手に対し、

「これが個人的な行為であるなら、早急に謝罪して事態の鎮静化を図るべきかと思います」

との思いを述べていた。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中