2024年 4月 18日 (木)

内定者が語るインターン体験談 社長の金言で意識改革

提供:株式会社リクルートキャリア

これまで気付かなかった持ち味があった

   このように、社会の先輩からの率直なアドバイスが、学生にとって大事な気づきになることがある。慶應義塾大学4年生の上遠野瑞季さん(22)も、インターンや選考を通じて、自身の持ち味を知ることができた一人だ。

   上遠野さんは、来年4月から大手機械メーカーC社にシステムエンジニア(SE)職として就職する。内定した5社の中からC社を選んだ理由を、「ユーモアがあり、ノリもよいけれど、チャラついてはいない。そんな企業と働く人たちの雰囲気が好きだから」と笑顔で話す。

   大学での専攻は考古学で、古墳の研究をしている。遺跡のデータを集め、古墳内の壁面に描かれた壁画の内容などを分析している。こうしたバックグラウンドもあり、上遠野さんは「あらゆる情報を集約して分析し、本質を見抜く力」に長けている。この長所を見抜いたのは上遠野さん自身ではなく、インターンや面接の場で話をした人事担当者や社員だった。

   上遠野さんは、もともと広告業界に興味を持っていた。学内企業説明会で、ある企業の担当者が「様々な業種の人たちと関わりながら、社会を動かせる」と話していたのを聞いて、胸が躍った。中でも「ウェブ媒体は将来的な伸びしろが大きい」と考え、ネット広告の企業を中心に検討していた。

   ある広告企業のインターンでグループワークがあった。メンバー同士で意見を戦わせていると、その様子を見ていた人事担当者が不意に話しかけてきた。「上遠野さんは、周囲の考えを聞いて、話の要点を探り当てるのが得意なのですね」。

   別の企業でもそうだった。後に内定を承諾することになるC社でのインターンで、上遠野さんがグループのアイデアをまとめて、提案する場面があった。この人事担当者も同様に、グループの意見を調整して発表するうまさを称賛したという。上遠野さんは「私は自分に、周囲の意見をまとめる力や、それをわかりやすく伝える力があると思ったことがなかったのです。なので、自信になるというより不思議な感覚でした」と回想する。

   極め付きは、あるIT企業での本選考だった。営業職で面接に進み、学生時代に力を入れたことや、自己アピールをしていた。面接が終わると、担当者は上遠野さんにこんなフィードバックを送ったという。「あなたは論理的な思考力に長けているから、SEのほうが向いているのではないかな?」

   実は、上遠野さんがC社のSE職を選んだ理由の一つがここにある。C社の内定を承諾した上遠野さんは、当初は営業職を選んでいた。しかしインターンからの一連のフィードバックを加味して、内定承諾後にSE職への転換を希望したのだ。「様々な企業の社員にいただいた言葉で、私は強みを実感できました。入社予定のC社以外の企業の方々にも、感謝しています」

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