森永製菓の「森永チョコフレーク」生産終了の報道をめぐり、ちょっとした誤解が広まっている。現時点では販売終了の予定は一切ない、日清シスコ「チョコフレーク」との混同だ。例えば、間違えて日清側に問い合わせをする人が出たり、フリマアプリ「メルカリ」で日清シスコの商品が高額売買されたり...。このように、両者をごっちゃにした「まさかの勘違い」が続出しているのだ。「チョコフレークの棚が空っぽに」森永製菓は2018年9月28日、千葉県にある菓子工場の閉鎖など生産拠点の再編案を発表。それに伴って、1967年発売のロングセラー商品「森永チョコフレーク」の生産を来夏までに終了することを明らかにした。正式な商品名は「森永チョコフレーク」なのだが、新聞やテレビなど多くの報道では、メーカー名を略した「チョコフレーク」の名前が使われた。その影響もあってか、日清シスコの同名商品と混同する人が続出したのだ。加えていえば、商品パッケージもどことなく似ている。どちらも、赤を基調に黄色い英字で「CHOCOFLAKE(s)」とのロゴがあり、その下部にフレークの商品写真を置いている。ちなみに、日清シスコのチョコフレークの発売は1968年だ。こうした点などが原因なのか、森永製菓が生産終了を明らかにしてからのインターネット上では、両者を混同したような書き込みをするユーザーが続出。さらにツイッターには、「森永のチョコフレーク買いに来たら 日清シスコのが売り切れてた」「スーパー行ったら日清のチョコフレークの棚が空っぽになっていた」「むしろ勘違いなのか代替えで買っているのか 日清シスコのチョコフレークが品切れになりまくりなんだけれども...」との報告も続々と上がっている。実際、J-CASTニュース記者が30日に自宅近くの菓子専門店を訪れたところ、確かに日清シスコのチョコフレークが在庫なし状態。商品の陳列棚には、ぽっかりと空きスペースができていた。なお、この店では森永のフレークは扱っていなかった。通常の「5倍」で買うユーザーもさらに、フリマアプリ「メルカリ」上では、生産終了の方を受けて森永チョコフレークの高額出品が相次ぐなか、なぜか日清シスコの商品をプレミア価格で出品するユーザーも続出している。日清シスコのチョコフレークは、希望小売価格120円(税別)。にもかかわらず、1袋300~500円程度のプレミア価格を付けた出品が相次いでいるのだ。どうやら、勘違いしたユーザーを狙った出品のようだ。J-CASTニュースが10月2日夜に確認した限りでは、少なくとも10人のユーザーが日清シスコのチョコフレークを高額で購入していた。なかには、1袋あたり約600円を出して買うユーザーまで出ていた。実際、日清シスコ広報部の担当者は2日のJ-CASTニュースの取材に、森永の生産終了を受けて「勘違い、発売継続の応援、確認など数件問い合わせがございました」と明かす。その上で、「今回の森永さんの生産終了の情報で店頭の動きがさらに活発化しているようですが、詳細は確認中です」とも話していた。日清シスコ「販売を継続してまいります」さらに担当者は、同社のチョコフレークについて「ここ数年2桁成長で好調に推移しており、現在はチョコフレーク市場の約75%のシェアー(自社調べ)となっております」と好調ぶりをアピール。続けて、「チョコフレーク市場は順調に成長している元気な市場なので、これからもチョコフレークが皆様にご愛好いただけるよう、改良を続けながら販売を継続してまいりますので、ご安心してお召し上がりいただければと思います」とも訴えていた。