2019年 10月 22日 (火)

大迫傑の「日本新」を可能にした プロとしての「したたかさ」

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   男子マラソンの大迫傑(ナイキ)が、2018年10月7日に行われたシカゴマラソンで2時間5分50秒の日本記録を樹立した。今年2月の東京マラソンで設楽悠太(Honda)がマークした2時間6分11秒の日本記録を21秒更新し、日本人として初の2時間5分台を記録した。

   設楽が16年ぶりに日本記録を塗り替えてからわずか8か月後、日本人未踏の地に足を踏み入れた大迫は「日本新記録は非常にうれしいです。2月の設楽悠太選手がモチベーションになっていました。トップをとれずにまだまだだけど、日本人でもしっかり優勝争いに絡めることを証明できた」と胸を張った。

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マラソンと駅伝 両立の難しさ

   早稲田大学時代は4年連続で箱根を走り、卒業後は日清食品に所属。2015年1月1日のニューイヤー駅伝で実業団デビューを果たしたが、3月に日清食品との契約を解除した。

   大迫が新たに選んだ道はプロだった。米国のナイキ・オレゴン・プロジェクトと所属契約を結び、妻子とともに渡米。プロランナーとして米国を中心として活躍している。

   日本男子のマラソンランナーの多くが、箱根を経由して実業団の道のりを歩む。大迫もその一人だったが、実業団に所属すればマラソンと駅伝を両立させなければならない難しさがある。

   実業団のメインの大会となるのが駅伝である。テレビ中継される駅伝は企業の宣伝を兼ねており、駅伝で結果を残せなければチームの存在意義が問われる。チームとして駅伝が最優先される現状がある。

   通常、実業団のマラソン選手が1年間でマラソンのレースに出場するのは多くて2大会ほど。42.195キロの長丁場のマラソンと、10キロから20キロのスピードを要する駅伝では使う「脚」が異なる。

   実業団に所属する選手は、自身が出場するマラソンのレースに照準を合わせながら、一方で駅伝用の「脚」を作らなければならない。スピード強化の一環として駅伝練習に臨む選手がいるが、調整の難しさに変わりはない。

   プロの道を選択した大迫は、このストレスから解き放たれた。多くのプロのマラソンランナーが所属するナイキ・オレゴン・プロジェクトで、世界の強豪にもまれながらマラソン練習に専念出来る環境が、今回の記録を生んだ大きな要因だろう。

   レースに勝てなければ収入はない。その覚悟を持って大迫は妻子とともに海を渡った。

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