2019年 5月 21日 (火)

トヨタ・ソフバン連合の「実力」 移動サービスめぐる世界バトルの行方

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   トヨタ自動車とソフトバンクグループが提携で合意した。2018年10月4日に発表され、分野は移動サービス。ものづくりのトヨタと、人工知能(AI)分野への投資を進めるソフトバンクが手を組み、自動車業界が直面している「100年に1度の変革期」を、協力して乗り切るのが狙いだ。国内企業の株式時価総額1、2位の提携は「日本の力」の結集ともいえるが、それだけに失敗は許されない。

   ソフトバンクが50.25%、トヨタが49.75%を出資し、新会社「モネ・テクノロジーズ」を設立。社長にはソフトバンクの宮川潤一副社長が就任し、2018年度内に共同事業を始める。まずは既存の車を使い、利用者の需要動向に合わせて配車する新サービスを全国の自治体や企業向けに展開する。2020年代半ばまでには、トヨタが開発している自動運転の電気自動車(EV)「イー・パレット」を使い、移動中に料理を作って宅配したり、移動中に診察を行ったりする新たなサービスの実現を目指す。国内だけでなく、海外展開も視野に入れる。

  • トヨタとソフトバンクが手を組んだ(画像はトヨタ自動車公式サイトより)
    トヨタとソフトバンクが手を組んだ(画像はトヨタ自動車公式サイトより)

ライドシェア市場

   トヨタはこれまでも、数多くの企業と提携してきた。豊田章男社長によると、提携企業は3つに分類されるという。第1は、自動車部品を製造するデンソーやアイシン精機など、トヨタグループの企業群だ。企業の枠を超えて常にグループ内で事業を見直し、お互いを強くしていく関係にある。第2は、スバル、マツダ、スズキなどの同業他社。規模の拡大ではなく、開発、生産、販売網など、お互いの強みを認め、高め合うことを目的にしている。ここまでが、「車づくり」を軸とした「従来型の協業」だ。

   そして、第3が、新しい移動サービスを提供するための「異業種コラボ」だ。米ウーバーテクノロジーズや東南アジアのグラブ、中国・滴滴出行など、ライドシェア大手との提携がこれに当たる。ウーバーなどは大量の乗客データをAIを使って分析し、正確な需要予測を行うことを強みとしている。

   そして世界の主要ライドシェア会社の筆頭株主として君臨するのがソフトバンクだ。世界市場の大半を抑え、総取扱高は10兆円規模に上る。

世界規模での合従連衡が進む

   ソフトバンクは、車載情報機器や先進運転支援システムに長けた半導体設計大手、英アーム・ホールディングスを傘下に抱える。自動運転向けの画像処理半導体で世界をリードする米エヌビディアの大株主でもある。つまり、次世代移動サービスのカギとなる技術、サービスの多くを間接的に手にしているのだ。

   次世代の移動サービスを巡っては、世界規模での企業の合従連衡が進む。10月3日には米ゼネラル・モーターズ(GM)とホンダがライドシェアなど自動運転技術で提携すると発表。日産自動車はディー・エヌ・エー(DeNA)と組み、実証実験を行う。欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は米グーグル系のウェイモと提携。ウェイモは、既に地球14周分に相当する公道試験を実施し、近く自動運転車を使ったサービスを披露する予定だ。

   トヨタとソフトバンクによる「日本連合」がどんなポジションにつくのか、注目される。

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