2019年 10月 14日 (月)

業界の「常識」に挑むZIPAIR 「長距離は採算取れない」覆せるか

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   日本航空が2020年の参入を目指す格安航空会社(LCC)、「ZIPAIR Tokyo(ジップエア トーキョー)」。成田~バンコクと成田~ソウルの2路線でスタートし、早ければ2021年にもアジアと北米を結ぶ航空業界初のLCCを目指す。

   これまで長距離のLCCは採算がとりにくいとして、アジア~北米間では就航していない。果たしてLCC後発のZIPが新たなビジネスモデルを成立させることができるのか注目される。

  • 3月8日の記者会見の様子
    3月8日の記者会見の様子

「太平洋を渡ったLCCはないので...」

   ZIPAIR Tokyoは日航の100%子会社だが、これまでの日航子会社と異なり、JALのロゴや「鶴丸」のマークは使わなかった。ブランド名「ZIPAIR」の「ZIP」は「矢などが素早く飛ぶ様子を表す英語で、フライトの体感時間が短いエアラインであることを表現している」(西田真吾社長)という。ZIPは英語の「ZIP CODE(郵便番号)」にもつながり、「様々な場所に行ける」というイメージも込めている。日航グループとして、フルサービスの日航と異なり、独立したLCCブランドとして棲み分けを図った格好だ。

   ZIPは成田空港を拠点に、当初は日航から譲り受けたボーイング787型の2機体制2路線でスタートするが、西田社長は3月8日の記者会見で「年に2機ずつ増やしていきたい」「太平洋を渡ったLCCはないので、パイオニアを目指したい。東南アジアから日本を経由して太平洋を渡ることも考えている」と力を込めた。例えば、バンコク発成田経由で北米に飛ぶような長距離LCCだ。

   これまでLCCは小型機を用いてなるべく空席をなくし、最大でも3~4時間程度の近距離を何度も往復することで運航効率を高め、低価格を実現させてきた。日本では国内線はもちろん、中国や韓国など近距離の国際線がこのビジネスモデルに当たる。ところが飛行時間が4~6時間程度の中距離、それ以上の長距離になると、小型機では航続距離が短いため中型機を用いることになるほか、一日に同じ区間を何度も往復するのが困難となる。「国際線で飛行時間が長くなればなるほど、LCCは成り立ちにくい」というのが、これまでの航空業界の常識だ。

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