2019年 4月 18日 (木)

「わたし、定時で帰ります」旋風は、テレビ業界「働き方改革」の象徴か

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   女優の吉高由里子さん(30)が主演するドラマ「わたし、定時で帰ります」(TBS系)が、2019年4月16日に放送された。

   同ドラマは朱野帰子(あけの・かえるこ)さんの同名小説が原作。吉高さんが演じるのは定時に帰ることをモットーとする32歳独身のWebディレクター・東山結衣。誰よりも効率を追求し、何が何でも時間までに仕事を終えて帰宅するその姿には、「定時で帰れるってことが当たり前な世の中になってほしい...」といったドラマへの絶賛が続々だ。

  • 吉高由里子さん(2012年撮影)
    吉高由里子さん(2012年撮影)

「ゆとり世代」は合理的!?

   ドラマ放送開始直前の16日夕方に公開された「現代ビジネス」のインタビューで、自身は氷河期世代だという朱野さんは、ゆとり世代の担当編集者から、「なぜあなた方の世代は命を削ってまで働くのか」と強い調子で問いかけられたのがきっかけで、同作の着想を得たことを明かしている。

   「ゆとり世代」とは、教育学者によって意見が分かれることもあるが、一般的な理解として多いのが、2002年度施行の学習指導要領(学校完全週5日制の実施など)を小中学校で受けた世代(1987年4月2日から2004年4月1日生まれ)のこと。特に2018年4月には、小学校1年生(1995年4月入学)の時からゆとり教育だった「フルゆとり世代」と言われる学年が大卒社会人としてデビューし、経済誌に取り上げられるなどした。

   その「ゆとり世代」だが、その特徴として「受動的」「堪え性がない」などと批判される一方で、「冷静で合理的」などと評されることも。前述のゆとり世代の担当編集者が朱野さんに浴びせたという「なぜあなた方の世代は命を削ってまで働くのか」という根源的な問いを見てみると、確かに合理性の追求という点において、ほかの世代よりも優位性があるように感じられるのも事実だ。

「きのう何食べた?」、「チコちゃん」でも...

   その吉高さんは1988年7月22日生まれ(1988年度生まれ)であり、「ゆとり世代」の「第2学年」に生まれている。

   その吉高さんが、「わたし、定時で帰ります」の主演に選ばれるというのは全くの偶然ではないのかもしれない。実際、ドラマを見た視聴者からは、「吉高由里子の気持ち、分かるなあ」と、何が何でも仕事を定時に終わらせるその心意気に感動したとする声はもちろん、「吉高由里子の下で働かせてほしい」との希望をぶちまける声もあるほどだ。

   また視聴者からは、

「働き方改革 残業やら有給休暇やら、随所に盛り込まれてる あー!うちの社長にこそ観てもらいたいドラマだわ」

といった「働き方改革」に言及するツイートも続々と上がっている。

   そのドラマを作るテレビ業界にも、「働き方改革」の影響とみられる変化が続々だ。

   同作と同様、2019年4月期に放送されている「きのう何食べた?」では、西島秀俊さん(48)演じる主人公のシロさんが毎日定時で帰り、夕食作りに励む様子が描かれている。堂々と帰宅する吉高さんと違ってイソイソと帰るそぶりを見せる西島さんだが、それでも、その演技には「シロさんの仕事へのスタンスは嫌いではない」と、称賛が寄せられている。

   また、ドラマだけでなくバラエティー番組にも「変化の兆候」が見られる。「チコちゃんに叱られる」(NHK)では、4月に入ってからの放送(5日、12日)で、5月に控えた10連休にはCGスタッフを休ませる予定であることを、チコちゃん自ら発表。チコちゃんといえば「ボーっと生きてんじゃねーよ」の決め台詞を放つ際など見みられるCGで加工した豊かな表情がウリだが、番組中のチコちゃんは、通常よりもCGスタッフの労働日数が少なくても番組が成立するよう、「チコちゃんの顔を写さない」コーナーを新設したと報告していた。

   テレビ業界で広がりを見せ始めた「働き方改革」。あなたの業界ではその兆候は出始めているだろうか。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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