2019年 7月 19日 (金)

レジ袋「削減」の動き急速に進むが... 実はプラスチックごみ全体の「2%」

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   これまで小売店が客に無料で配ってきたプラスチック製のレジ袋を削減する動きが急速に広がってきている。

   既にスーパーでは有料化が進んでいるが、最近ではコンビニエンスストア各社も削減や代替品の活用に乗り出しつつある。カジュアル衣料品店「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングも9月から紙製の袋に順次切り替え、2020年から有料化すると発表した。

  • 一人ひとりの意識は大切だが(イメージ)
    一人ひとりの意識は大切だが(イメージ)

小売業界で相次ぐ「無料」ストップ

   ユニクロは国内店舗では年内にもレジ袋を撤廃し、海外でも商品パッケージのプラスチック削減に取り組む方針だ。この9月以降はレジ袋削減のためエコバッグの順次、販売にも乗り出すという。

   大手流通業のイオンは現在、総合スーパーの「イオン」など全国のグループ企業約1700店舗でレジ袋の無料配布をやめているが、2020年2月までにコンビニの「ミニストップ」やドラッグストアの「ウエルシア」なども含め、計約2500店舗に広げる。ミニストップは6月下旬から、千葉市内の2店舗で無料配布実施の取り組みを開始した。

   セブン&アイ・ホールディングスも、2030年までをめどにレジ袋を全廃すると5月に発表した。スーパーの「イトーヨーカドー」と「ヨークベニマル」では2012年から有料化しているが、4月からはコンビニ「セブン-イレブン」の横浜市内の店舗でプラ製の袋と紙袋を客に選択してもらう実験を始めている。

   コンビニの「ローソン」も2030年度までにレジ袋を2017年度比50%削減する目標を掲げている。

   レジ袋有料化が急速に広がっているのは、海洋プラスチックごみが世界的に問題化しているから。世界で大量のごみが漂流しているほか、プラスチックの破片が魚の体内に蓄積して人の健康にも影響を及ぼすと危惧されている。特に、先進国が、途上国に資源ごみとして輸出し、環境汚染を招いていることが問題になり、中国がプラごみの輸入をストップするなど、国際的な関心が高まるところになった。

レジ袋だけでは解決できない

   日本は米国に次ぎ、1人当たりのプラスチックごみの排出量が世界で2番目に多い。2018年の先進7カ国(G7)首脳会議で日本は米国と共に「海洋プラスチック憲章」への署名を拒否した。コンビニなど産業界の反対に配慮したものだったが、世論の批判を浴びた。1年たって、6月に大阪で開いた主要20カ国・地域(G20)首脳会議の議長国として、また目前の参院選もにらみ、積極姿勢をアピールする必要に迫られていた。そこで、原田義昭環境相がG20を前に、レジ袋の無料配布を禁じる法令を制定すると発表。G20でも「首脳宣言」に、海洋プラスチックごみによる新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指すとした「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が盛り込まれた。

   こうした流れを受け、産業界も、もはや反対し続けられる状況ではなくなってきたということだろう。

   ただ、過大な期待は禁物だ。レジ袋は多くのプラスチックごみの中で2%ほどとされる。産業用のプラスチックや飲料用のペットボトルと比べればわずかで、「消費者の意識を高めるうえでは意味があっても、レジ袋だけで根本的な解決にはならない」(企業関係者)。

   G20首脳宣言には、NGOなどから「2050年まで30年間、新たな汚染を出し続けるのは、海の生き物にとってあまりにも長い」などと批判が出ている。日本政府はレジ袋削減など産業界の自主的取り組みを後押しするほか、レジ袋以外のプラスチックごみを含め、リサイクルの強化や法的規制など、早急に総合的な対策を立てる必要がある。

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