2024年 4月 20日 (土)

厚労省「エボラ出血熱は『空気感染』しません」 誤情報拡散で注意呼びかけ

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   エボラ出血熱(エボラ熱)に感染した疑いがある患者がいると厚生労働省が2019年8月4日に発表し、検査の結果、同日中に陰性であることが確認された件をめぐり、インターネット上で一時的に誤情報が拡散される騒ぎがあった。

   一部ユーザーがエボラ熱は「空気感染するみたい」などと発信したのだ。だが実際には、厚労省や官邸が感染経路として「空気感染はしません」と呼びかけている。

  • 厚労省ウェブサイト掲載の「エボラ出血熱に関するQ&A」(赤線は編集部)
    厚労省ウェブサイト掲載の「エボラ出血熱に関するQ&A」(赤線は編集部)
  • 厚労省ウェブサイト掲載の「エボラ出血熱に関するQ&A」(赤線は編集部)

「一般的に、症状のない患者からの感染や、空気感染はしません」

   厚労省の発表によると、コンゴ民主共和国に滞在歴がある埼玉県在住の70代女性が3日、発熱の症状を呈した。エボラ熱感染の有無を確認するため東京都の医療機関に入院し、患者の検体を国立感染症研究所で検査しているとした。同省は4日中に、この女性についてエボラ熱の遺伝子検査(PCR検査)をした結果、「15時00分に陰性であるとの結果が得られました」と発表した。

   感染研ウェブサイトによると、エボラ熱は00年以降もアフリカ大陸でアウトブレイク(集団感染)が発生しており、コンゴ民主共和国では18~19年に927例を確認、致命率は63%に達したという。世界保健機関(WHO)は7月、同国でのエボラ熱流行について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態だ」と宣言している。

   今回の感染疑いはインターネット上でも大きな注目を集め、ツイッターでは話題のワードを表す「トレンド」にも「エボラ出血熱」が入った。ただその中で「空気感染もするみたいです」「空気感染する上位での感染だったら」などという書き込みがツイッターで見られたことで混乱もきたした。万単位のフォロワーを抱えるユーザーも発信しており、一定の拡散を見せることになった。

   エボラ熱について解説する厚労省ウェブサイトでは、感染経路として「エボラ出血熱の患者(エボラウイルスに感染し、症状が出ている者)の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)やその体液等に汚染された物質(注射針など)に触れた際、ウイルスが傷口や粘膜から侵入することで感染します」とした上で、

「一般的に、症状のない患者からの感染や、空気感染はしません」

と空気感染を否定している。

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