2024年 5月 5日 (日)

岡田光世 「トランプのアメリカ」で暮らす人たち 「Donald J. Trump」のプレートを踏みつける女の子

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「怒り」は世の中を変えるか

   全米オープン閉幕日の9月8日、マンハッタンのミッドタウンにあるプロテスタント教会の礼拝に参加した。五番街をはさんで、トランプタワーは目と鼻の先だ。牧師は「アメリカ人の多くが今、怒りを感じている」と語り始め、最近の2つの世論調査を引用して、「アメリカ人の84%が、10年前より強い怒りを感じている」、「70%以上のアメリカ人が、政治体制に深く煮えたぎるような怒りを感じている」と話した。

   さらに自分の友人に触れ、「ある特定の政治家が彼女を怒らせるたびに(それに腹を立てていても仕方がないので前向きに)、好きな慈善団体に寄付することにしたけれど、『怒り心頭に達して、もう破産寸前だわ』と嘆いている」と笑わせた。

   牧師があえて政治家の名を口にしなくても、「トランプ大統領」のことだと誰もがわかったので、会衆から笑いが起きた。具体的に、不法移民の親子引き離し政策や銃規制にも触れた。

   牧師は、「『怒り』は目的を達成する可能性や希望を、逆に奪ってしまう」と切々と訴える。「『怒りを捨て去ること』は、『無関心になること』や『不正を見逃すこと』とは違う。それを誰よりも心得ていたのが、非暴力をモットーに人種平等のために闘ったマーティン・ルーサー・キング・ジュニアだったのです」

   そして、「私たちが『怒り』ではなく『愛』をもって応えるためには、神の導きが必要だ」というのが説教の結論だった。

   ただ、「『怒り』から世の中がよい方向に変わった例もある。問題なのは『怒ること』ではなく、『嫌悪すること』だ」と訴える心理学者も米国にはいる。

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