2019年 11月 20日 (水)

貴重な郷土資料が「封印」も VHS、各地の図書館で閲覧終了...ダビングも壁高く

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デジタル媒体への複製はできない?

   大阪市立図書館の発表に際し、インターネット上では、DVDやBDなどのデジタル媒体にVHSの映像を複製して来館者が視聴できるようにすればよいのではないかという指摘もあがった。著作物の複製は著作権法上の制限を受けるが、同法31条では「図書館等における複製等」を定め、図書館の資料などについては一定の条件下で複製ができるとしている。今回のようなケースではどうなのか。

   文化庁著作権課の担当者は取材に「31条で例外的に認められる図書館での複製には要件があります。利用者が調査研究をしたい場合に著作物の一部をコピーして1人に1部提供する場合(1項1号)、図書館資料の保存のために必要がある場合(同2号)、他の図書館の求めに応じて絶版資料など一般的に入手が困難な資料のコピーを提供する場合(同3号)のいずれかについては複製が認められます」と話す。

   ただそのうえで、VHSの視聴・貸出終了に伴ってDVDなどへコピーすることについては、

「該当する可能性があるとすれば2号の範囲だと思いますが、『図書館資料の保存のため必要がある場合』としては、収蔵スペースが足りない関係でデータ保存するとか、損傷の予防のために完全なコピーを取っておくといったケースが適用されます。今回のようなケースについて、2号が必ずしもそのまま適用できるかは一概に言えません。著作権者の方に許諾を取っていただくのが確実かと思います」

としている。

   前出の大阪市立図書館の担当者は、

「図書館のVHSは、購入時に複製までの許諾を著作権者から得ておりません。DVDへのダビングといった媒体変換の条件は一つ一つ確認しなければなりません。予算があればVHSの郷土資料をすべて複製する手順を踏んでいくことも可能かもしれませんが、なかなか予算上厳しいところがあります」

と現状を明かす。そのうえで、

「郷土資料に関しては今後、何らかの保管方法を考えたいと思っています。ただ、具体的な見通しは立っていません」

と話している。

(J-CASTニュース編集部 青木正典)

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