2020年 2月 21日 (金)

TOKYO MXランボルギーニ番組、識者は「賭博罪」指摘 大金だまし取られ、車もらえても違法なんて...被害者愕然

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   出演者らがお金を出し合って賞品のランボルギーニ車の争奪ゲームをするという内容のバラエティ番組がTOKYO MXテレビで放送されたことに対し、賭博ではないかとの指摘がネットで出ている。

   優勝した出演者は、1年近く経っても車をもらえないとツイッターで訴え、トラブルにもなっている。これに対し、TOKYO MXでは、「こうしたことは知らなかったが、放送責任は当社にある」として公式サイトで謝罪した。

  • 賞品になったランボルギーニ・ガヤルド(写真は、ホスト男性提供)
    賞品になったランボルギーニ・ガヤルド(写真は、ホスト男性提供)

優勝者も、1年近く賞品をもらえない状態

   この番組は、2019年1~3月に計12回放送された「欲望の塊」だ。

   番組では、お笑いタレントが司会を務め、東京・歌舞伎町の現役ホスト16人ほどが三輪車レースやドッジボールなどサプライズで用意された様々な競技に挑んだ。上位5人が歌舞伎町で行われたファイナルステージに進出し、優勝したホストの男性(31)は、2000万円相当という「超高級スポーツカー」を射止めていた。

   ところが、番組では、手続きが色々あるとして、男性には、賞品の白いランボルギーニ車が写った写真プレートだけを手渡した。これらの番組は、現在もユーチューブにアップされている。

   男性は20年1月15日、ツイッターを更新し、番組側が出演者らから2000万円近く集めたが、その後担当者と音信不通になっていると窮状を訴えた。賞品のために、ホストたちで150万円ほどずつ出し合ったという。ツイートによると、当初は放送内で車をもらえる予定だったが、19年2月から話を逸らされ続けたといい、約束の期日も何度も無視されたとしている。

   男性は、番組側からとした請求書やTOKYO MXなどにあてた出演承諾書の写真も、ツイッターにアップしている。請求書では、番組の企画会社名が記されていたが、振込名義は別の会社名になっていた。

   ネット上では、男性に車を渡さない番組側の対応に不審な点があるとする声が上がるとともに、出演者に金を出させて賞品獲得を競わせるという内容について、賭博ではないかとの指摘が法曹関係者からも出ている。

「もらったら賭博だなんて...。とても困惑」

   この番組は、制作会社に著作権があり、企画会社が出演者との交渉も担当している。いわば、制作会社などが番組枠を買い取る方式だ。

   企画会社からどんな説明を受けたかについて、ホストの男性は1月20日、J-CASTニュースの取材にこう話した

「番組で言っていたのは、名義変更の手続きのことです。最初は、自分でその手続きをしようとしましたが、できないとのことでした。それなら、換金してほしいと伝えましたが、車を売れないと言われました。さらに、マネーロンダリングになる、車検証が下りないと言われ、その後は連絡がつかなくなっています」

   ランボルギーニ車は、ガヤルドと呼ばれる車種で、2013年に生産が終わっている。番組では、途中から中古車だと言われたという。

   賭博ではないかと指摘されていることについては、男性はこう言う。

「自分がもし賞品などを受け取ったら、賭博と言われるなんて...。とても困惑しています。テレビを信用しており、こんなことになると思っていなかったので、何が何だかといった感じです。TOKYO MXからは何もなく、連絡して来いとあちこちで言っていますよ」

   男性は、弁護士と相談しているといい、今後は訴訟を起こすなど法的な手段を取ると話した。警察からまだ接触はないというが、刑事事件にすべきだと考えたら告訴もしたいとしている。

   TOKYO MXテレビは1月21日、公式サイトのトップページに「番組『欲望の塊』について」と題したお詫び文を載せた。

「出演料の150万円は、当社は把握していなかった」

   お詫び文では、「優勝賞品に関するトラブルがあるとの連絡は当社になく、今回の事態を把握出来ておりませんでした」と説明し、優勝したホストに賞品の受け渡しがされていなかったことを調査で確認したとした。そして、「優勝賞品の受け渡しが完了したのかを確認するべきだったと反省しております」と謝罪した。

   賞品のランボルギーニ車は、所有権が企画会社に移転されていないことが分かったが、企画会社とは連絡が取れない状況にあるとしている。タレントへの出演料や制作会社への制作費も、企画会社から支払われていないという。

   さらに、「出演料(宣伝費)とされる150万円については、当社は把握しておらず、番組内における表記もありませんでした」という。番組内容について、台本と照合しただけに留め、制作過程のチェックをしていなかったことも反省点だとした。

   一方、番組のゲームが賭博に当たるかについては、お詫び文では、何も言及しなかった。

   最後に、「当社といたしましては、放送局の責任として今回の事態を重大な問題と認識しており、引き続き事実確認の調査を進め、番組企画会社と関係当事者との間の解決に向け努力してまいります」などと締め括っている。

若狭勝氏「テレビでやったなら、大変な問題ですよ」

   元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は、賭博に当たるかについて、取材にこう話した。

「やってみないと勝者が分からず、150万円と金額が高過ぎることから、賭博になるのではないかと思います。賭博罪を定めた刑法185条では、『一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない』とありますが、これには少なくとも該当しません。お金の方がいいという人がいるなら、賞品を換金すれば、賭博性は高まると思います」

   企画会社などが賭博開帳図利罪になるのかについては、「賞品購入後に余ったお金があって、それを得ているのならそうなると思います。どの程度、利益があったかによるでしょう」とみる。

   今回は、賞品やお金がホストにまだ渡されていないため、賭けた金額は大きくても、警察は動かない可能性が高いのではないかと言う。ただ、出演者から大金を取るのは望ましくなく、若狭弁護士は、「テレビでやったなら、大変な問題ですよ」と指摘した。

   最初から車やお金を渡すつもりがなかったら、詐欺罪になる可能性があり、そうでなく、資金繰りなどの面から渡さなかったとしても、横領罪にはなるのではないかとしている。

   J-CASTニュースでは、企画会社の担当者に1月17日から何度も電話しているが、21日夕現在までに応答はなかった。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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