2021年 9月 25日 (土)

コロナで「ボーイング787」生産半減 部品提供の日本企業にも打撃

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機体の35%を三菱重工、川崎重工、SUBARUが開発・製造

   航空機の生産は自動車と同様、「裾野が広い産業」と言われ、部品やパーツの製造を多くの企業が担い、最終的にボーイングやエアバスが組み立てる産業構造だ。特にボーイングは、日本の三菱重工、川崎重工、SUBARUの3社との関係が密接で、787では主翼をはじめとする機体の35%を3社が開発・製造している。東レは787の主要構造部分に使う炭素繊維をボーイングと共同開発しており、ブリヂストンはタイヤを供給する。航空機用内装品メーカーのジャムコも機内のトイレやキッチンなどの生産を担当している。

   こうした航空機産業は日本では中部地方に集中しており、日本政府は愛知県、岐阜県を中心とした地域を「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」と称して、特例措置も設けて支援してきた。20年3月下旬にボーイングの米国工場が生産を一時停止した際、中部地方の部品工場で生産を減らす動きがでたが、これ自体は短期的なもの。だが、今回の減産計画は日本企業への影響も中長期的に及ぶ。三菱重工は787の主要部品を製造する名古屋市の拠点を5月に一時休止する予定だが、今後は各サプライヤーが生産計画や投資計画の縮小に向けて検討を本格化していく見通しだ。

   新型コロナウイルスは、震源地だった中国では収束段階に入っており、欧米でも感染拡大のピークは過ぎたとの見方が伝えられている。しかし、医療体制が不十分な途上国で感染拡大が続く中では、世界的な航空需要がコロナ前の水準まで回復するのは容易ではない。ピークを過ぎた地域でも感染流行の「第2波」「第3波」が起きる可能性も指摘されている。そもそも「ウィズ・コロナ」の世界では、テレワークの拡大といった働き方の変容も含め、「人の移動」について考え直さなければならない。

   世界の航空会社や航空機メーカーにとって、前提としていた需要が蒸発しただけでなく、中長期的にも低迷するのは必至で、関連する企業も含めてかつてない厳しい経営環境が続きそうだ。

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