2024年 4月 25日 (木)

「満員電車の百年史」 戦前から高度成長、そしてコロナ禍...日本人と通勤ラッシュの歴史

人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

時差通勤の努力を軽く凌駕したコロナ

   満員電車を解消するための時差通勤は、すでに戦時中から検討されていた。軍需工場へ労働者を輸送する列車の混雑を緩和し、また生産の効率化を図るためである。戦後は一例として運輸官僚の角本良平が1956年に論文「時差通勤の必要と可能性」を発表、呼びかけは進んでいたが、大都市圏への人口集中も止まらなかったため、200%級の混雑は依然続いていた。しかしそれらとは比較にならない効果をコロナ禍はもたらした。

   それでも、緊急事態宣言解除を目前に、すでに「電車満員」という乗客の声がネットに投稿されている。感染拡大前の混雑率には及ばないにしても、律義に会社への出勤を再開するサラリーマンが増えているということだろう。今後、ラッシュ需要がどこまで戻るかはわからないが、100年以上満員電車と付き合い続けてきた日本人のライフスタイルは、どこまで変わるだろうか。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)

1 2 3
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中