2020年 7月 3日 (金)

トヨタの見通しに「さすが」VS「楽観的すぎ」 「21年3月期」予想の読み方

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   トヨタ自動車の決算が注目を集めている。と言っても、2020年3月期の実績以上に世間にショックを与えたのが21年3月期。連結営業利益(国際会計基準)が前期比2兆円(79.5%)減の5000億円になりそうだというのだ。

   販売が「コロナまえ」に戻るのは年末以降と見て、世界販売台数の計画を前期比155万7000台(15%)減の890万台とした。コロナの影響の大きさを示す数字だが、それでも研究開発費は前期並みの1兆1000億円を確保したうえでの営業黒字とあって、かえってトヨタの強さを示すものとみる向きもある。

  • 今後の株価の動向に注目が集まる。
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「企業体質が少しずつ強くなってきた」

   2020年3月期連結決算(米国会計基準)は、売上高が前期比1.0%減の29兆9299億円、営業利益が同1.0%減の2兆4428億円、最終利益は同10.3%増の2兆761億円と堅調だった。グループの世界の総販売台数は1045万7000台(14万6000台減)でトップに返り咲いた。

   ここから一転、2021年3月期の予想は、販売台数890万台で、8年ぶりに1000万台を割ると見込む。最終利益は算定が困難として「未定」とした。この予想をどう読むか。豊田章男社長は今回(5月12日)の決算発表のテレビ会見で現状を「リーマン・ショックよりもインパクトがはるかに大きい」と述べている。金融市場を中心とするリーマンに比べ、コロナ・ショックは世界中の生産が急に止まったことをさしている。08年9月に起きたリーマン・ショックから1年間のトヨタのグループ販売台数は110万台減少し、09年3月期決算は4610億円の営業赤字に転落した。当時のトヨタは拡張路線で投資拡大による固定費の膨張が業績を直撃した。

   その後も米国を中心とした大規模リコールや東日本大震災などの試練に直面したが、トヨタ式生産方式による徹底した効率化で乗り越えてきた。今回も、リーマン時を上回る販売減ながら、営業黒字を見込むのは「企業体質が少しずつ強くなってきた」(豊田社長)ことの証しといえる。

   ただ、生産・販売が順調に回復していくかは未知数だ。トヨタは4~6月の販売は前年の6割、7~9月は8割、10~12月は9割、年末から年明けには前年並みになるとの回復のシナリオを描く。これに対応する生産も、国内は5月が計画の5割、6月は6割にとどまり、7月以降、徐々に回復していくとみる。海外も、中国は通常に戻りつつあるが、北米の正常化は年末から年始、欧州も2021年にずれ込む見通しだという。

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