2020年 7月 13日 (月)

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
「消費税率引き上げは正しい判断」西村経済再生相の発言を読む

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   西村康稔経済再生担当大臣は8日(2020年6月)の記者会見で、去年10月の消費税率の引き上げは正しい判断だったとした。その発言は、

「消費税は幼児教育と保育の無償化という、全世代型社会保障に向けた大きな一歩を踏み出す財源に活用している。そういう意味で、あのタイミングでの引き上げは正しい判断だったと今でも思っている」

   その上で、消費減税の声が自民党の一部からも出ていることについて、

「消費税が大事な財源であるという認識に変わりはない。1人10万円の一律給付を行っているが、これはおよそ13兆円の給付になり、消費税で言えば5%を引き下げたのと同等になる。第1次補正予算、それに第2次補正予算案の対策で生活を支えていく中で負担軽減につながっていくと考えている」

   と述べた。麻生太郎財務大臣も「今、消費税を引き下げることを考えているわけではない」と述べている。

  • 西村大臣が会見で発言(政府インターネットテレビより)
    西村大臣が会見で発言(政府インターネットテレビより)
  • 西村大臣が会見で発言(政府インターネットテレビより)

「リーマンショック級が来なければ」との整合性は

   昨年10-12月のGDPは対前期比で7.1%減(年率換算)だった。これはコロナショックではなく消費増税による結果だ。1-3月期のGDPは2.2%減(年率換算)で、これは、消費増税の影響とコロナのためで、2期連続のマイナス成長となり、景気後退になった。

   GDP項目の中で消費が悪い。これは、4月になって、コロナの影響がさらに出ている。総務省は6月5日、4月の家計調査を発表したが、それによると、2人以上世帯当たりの消費支出は26万7922円、物価変動を除いた実質では前年同月比11.1%減だった。これは統計のとれる2001年以降最大の落ち込みだ。食料などが堅調な一方、外食や飲酒代が大きく落ち込んでいる。大きく落ち込んだのは、パック旅行費97.1%減、交通73%減、外食67%減、洋服58.9%減、理美容サービス41.9%減、保健医療サービス14.8%減。それぞれ3月も減少していたが、4月になってその減少幅が拡大した。これらの多くは外出する人数の減少に伴うモノである。

   消費増税の前、政府は、リーマンショック級が来なければ、消費増税を行うといい、実施した。その後に、コロナショックが来たが、これは空前絶後だともいっている。

   戦後に例のない話であり、戦前の大恐慌級である。当然、2008年のリーマンショック級を超えている。「リーマンショック級ならやらない」といっていたのなら、直後にリーマンショック級以上が来たら、「やらなければよかった」というのが、常識だ。

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