2020年 7月 10日 (金)

被害を可視化「痴漢レーダー」アプリに注目 開発者に現状を聞いてみた

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「新型コロナ警戒下の電車内でも、向かいの席から盗撮」

   小島さんが利用を呼びかけた「痴漢レーダー」は旧称で、現在は「Radar-z」という名前のアプリだ。

   2019年5月に安全ピンを使って撃退する方法がネット上で論議になり、文具大手のシヤチハタが特殊なインクを使った迷惑行為防止スタンプを出した。Radar-zは、こうした動きを受けて、IT企業「RadarLab」が開発し、同年8月からサービスを始めた。このほかの痴漢対策アプリには、別のIT企業が開発し、SOSマークを押すと周辺の利用者にメッセージが届く「Don't Worry」などがある。

   Radar-zの最大の特徴は、痴漢に遭ったり痴漢を見たりしたときに、通知ボタンを押すと、利用者に注意喚起できることだ。例えば、最近のケースでは、横浜市内のJR港南台駅で「痴漢」を見たとの通知があり、「携帯をむけられいやらしい目付きで撮影された。見ず知らずの通行人」と投稿されていた。「盗撮」「不快行為」などの通知も受け付けている。

   アプリを運営するRadarLabは、ヤフー知恵袋の開発者の女性らが2年前に立ち上げた。Radar-z企画担当の片山玲文(れもん)さんもその1人で、最近の特徴について6月23日、J-CASTニュースの取材にこう答えた。

「新型コロナウイルスの影響で、以前より全体の数は減っていますが、空いている電車でも、向かいの席から盗撮するといったケースが目立っていますね。自粛期間でも、露出狂といった街中の被害は相変わらず続いていました。今後は、加害者がストレスを溜めて、痴漢などの被害が増えないか心配しています」

   アプリでは、加害者を特定できないなどの限界はあるものの、通知ボタンを押すことで勇気が出たと気持ちの変化を明かす女性もいるそうだ。サービス開始から1年弱で、累計のユニークユーザーが7万人ほどに達したとも明かした。

   今でも根強い被害者への風当たりについては、こう話した。

「痴漢については、なぜか『自衛が足りない』『冤罪が心配だ』といった声が出がちです。しかし、薄着の多い夏に被害件数が減っていたという研究者の報告があります。スカートが短いからといった理由は、メディアで作り上げた幻想では。むしろ、制服を規則通り着ていたり、髪を染めていなかったりする子は、従順な証拠だとして狙われやすくなっています。すきがあるから痴漢されるのではなく、弱そうな子がターゲットにされているわけです。日本の恥部だと認識を改めて、痴漢はよくないと考え直すべきだと思っています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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