2024年 4月 26日 (金)

「一日も早い回復」から「遠慮なく辞任」まで 安倍首相「体調問題」に多様性発揮する野党の皆さん

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   安倍晋三首相を「休ませなきゃならない」とする声があがる中で、安倍氏が2020年8月17日に東京・信濃町の慶応大病院に出向いたことで、永田町では安倍氏の健康不安をめぐる臆測が広がった。

   与党議員からは安倍氏の体調を心配する声があがる一方で、野党からは回復を願う声、説明責任を主張する声から辞任要求まで、バラエティーに富んだ声が飛び交っている。

  • 安倍晋三首相の態度をめぐり永田町では臆測が広がっている(写真は8月15日撮影)
    安倍晋三首相の態度をめぐり永田町では臆測が広がっている(写真は8月15日撮影)
  • 安倍晋三首相の態度をめぐり永田町では臆測が広がっている(写真は8月15日撮影)

「ポイントは『眼』」有田氏は見立て披露

   安倍氏の体調をめぐっては、側近として知られる自民党の甘利明税調会長が8月16日朝放送の報道番組「日曜報道 THE PRIME」で、

「強制的にですね、数日でいいです。休ませなきゃならない」

などと発言。安倍氏は翌17日午前に慶応病院入りし、約7時間半にわたって滞在した。この一連の流れに対して、野党議員はツイッターやブログで様々な解釈を披露した。背景を解説したのは立憲民主党の有田芳生参院議員。病院入りが報じられた直後に

「官邸関係者が『心配です』とコメントするはずがありませんから、『心配するような話ではない』に意味はありません。自民党内は憶測が飛び交って大騒ぎです。甘利さんが語っていたように『強制的』な入院です」。

   夕方には、

「明日からも健康の憶測が続きます。じつは、という情報が飛び交っています。ポイントは『眼』。総理の仕事は大変です」

などと見立てを披露した。

共産・小池氏「休んでいるか休んでいないか、ということで言うと...」

   お見舞いの言葉も相次いだ。

「検査だと聞いますが、体調がすぐれないのであれば十分に静養されて一日も早く回復されることを祈念します」(国民民主党・玉木雄一郎代表)
「私が難病を公表しMRSA感染症で闘病した時にもメッセージを総理からいただきました。ありがとうございました。このところ表情も今一つなのでお疲れかと心配しておりました。何事もないことをお祈りいたします」(同・原口一博国対委員長)

といった具合だ。

   共産党の小池晃書記局長は記者会見で、

「通常の健康チェックだということが言われている。それ以上のことは、詳しい情報は発表されておらず、私の方からこの問題について何かコメントをする段階ではないのではないか。心配するような話ではないという政府高官の発言も報道されており、そういうことであることを、心配するような状況ではないことを願っている」

と発言。ただし、甘利氏の「休ませなきゃならない」発言には

「きちんと検査を受けていただいて、先ほど言ったように、心配するような状況ではない、という結果を出していただきたいなと思うが、休んでいるか休んでいないか、ということで言うと、記者会見もほとんどやっていないし、国会もやっていないし、かなりお休みになる時間はあったのではないか」

と応じ、懐疑的だ。共産党の山添拓参院議員は、さらに直接的な表現で甘利氏の発言を非難した。

「心配しなくても、国会は2カ月にわたって休み、記者会見も事前通告&答弁原稿付きを計約30分のみ。その責任放棄ぶり、むしろ罪深さを自覚してほしい」

「遠慮なく辞任頂き、どうぞ終わりなき夏休みを」

   甘利氏の発言を機に改めて安倍氏の辞任を求めたのは無所属の柚木道義衆院議員。発言を報じる記事を引用し、2度にわたって

「おいおい、この夏全く国会に出てこない首相を休ませる?国会も出ない、会見もしない、世界的にもコロナ対策への無能さを指摘されてる首相には、遠慮なく辞任頂き、どうぞ終わりなき夏休みを。誰も止めません」
「安倍首相 ご無理されずずっと休まれたら良いのでは。麻生臨時代理に交代してでも首相としての責務停滞許されません。首相が疲れている?疲れているのは国民の皆様では?」

と主張した。

   説明責任に言及する議員もいた。立憲民主党の大串博志衆院議員はブログで、慶応病院行きについて「驚きましたし、心配もしています」とした上で、

「国政全体の運営に責任をもつ総理です。後日、健康状態を含め、状況について何らかの説明があるのでしょうか。それを見守りたいと思います」

とした。

「健康問題に関わってそれを論(あげつら)ったり揶揄することは厳に慎むべき」

   立憲民主党の川内博史衆院議員は

「御見舞い申し上げるが、同時に行政トップの健康の状況については、政府の説明責任も求められる。コロナ禍の中で、往時のように病状を隠し、行政各部の判断と行動に遅滞が生じるようなことがあってはならない」

とツイートした。

   ただ、ごく一部には、こういった騒ぎへの違和感を表明する議員もいた。

「なに党であれ、どんな政治的立場の人であれ、健康問題に関わってそれを論(編注:あげつら)ったり揶揄することは厳に慎むべきだと思う」(共産党・市田忠義参院議員)
「一国の首相ですから体調管理は最も重要なことです。人間ドック行くのは当然のことで大騒ぎし過ぎでは」(日本維新の会・東徹参院議員)

といった具合だ。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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