2020年 10月 27日 (火)

ヤフトピとNERVと 台風10号から考える災害時の「情報のリズム」【ネットメディア時評】

創業100年以上、大正製薬こだわりの品質。乳酸菌が入ったごぼう茶でいきいきとした毎日を。

ポータルサイトと「特務機関」

   ポータルサイトは、自社サイトのみならず、SNSでの情報発信も行っている。livedoor(ライブドア)ニュースのツイッター(@livedoornews)では、配信された記事に限らず、広く台風情報を伝えていた。なかでも、9月2日に投稿された「【要チェック】災害発生時は『デマ情報』に注意 信頼できるアカウント一覧」は、ツイートから1週間で約4.3リツイート、約5.9万いいねを記録した。記事などへのリンクはなく、説明文と画像1枚のみ。官公庁やNHKなどツイッターアカウントのリストとともに、災害時に注意すべきことが書かれている。

   特筆すべきは、この中に「特務機関NERV」(@UN_NERV)があったことだ。ゲヒルン(東京都千代田区)が運営するアカウントで、100万以上のフォロワー(9月中旬時点)を誇る。台風をはじめとする災害情報だけでなく、社会的なニュースをリアルタイムに速報している。

   NERV(ネルフ)の元ネタは「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する同名団体。個人アカウントとして始まったが、東日本大震災で注目され、現在は著作権者・版権管理会社の許諾を得た「公認ですが非公式」の立場だ。19年にはスマートフォン用アプリ「特務機関NERV防災」をリリースし、JX通信社(東京都千代田区)の「NewsDigest」などとともに、「速報アプリ」のジャンルを確立しつつある。

   そんな「NERV」が、政府機関や公共放送ばかりの「信頼できるアカウント」リストに、民間企業から唯一名を連ねた。その意外性が、さらなる拡散力を生んだのではないか。ツイートへのリプライには「常なる活動の賜物だと思う。ほんと頭が下がる」といった声も見られる。

   ポータルサイトと「NERV」の違いは、ニュースを編集部がピックアップするか、淡々と伝えるかにある。情報を腑分けして交通整理してもらうか、できる限り多く届けてもらうか。あなたの情報摂取スタイルには、どちらが向いているだろうか。

(J-CASTニュース副編集長 城戸譲)

【J-CASTネットメディア時評】
いまインターネットでは、なにが起きているのか。直近の出来事や、話題になった記事を、ネットメディアの「中の人」が論評します。

城戸譲 J-CASTニュース副編集長
1988年、東京生まれ。大学でジャーナリズムを学び、2013年ジェイ・キャスト新卒入社。Jタウンネット編集長などを経て、18年10月より現職。「ニュースをもっと身近に」をモットーに、政治経済からエンタメ、生活情報、炎上ネタまで、真面目とオモシロの両面で日々アンテナを張っている。ラジオとインターネットが大好き。(Twitter:@zurukid

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