2024年 5月 26日 (日)

外岡秀俊の「コロナ 21世紀の問い」(33)バルセロナで豆腐店経営の元朝日記者が語るスペイン第2波の現場 

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バルセロナから見た日本

   バルセロナに長く住んだ清水さんの目に、日本のコロナ対策はどう映っているのだろう。

   「一番気になるのは、各国に比べ、日本では最初からPCR検査の数が少なく、今も絞られているように見えることです。市中感染が広がれば、クラスター追跡はすぐ限界にぶつかる。考えたくはないが、許認可権限を握る厚労省がデータを独占し、対策を取り仕切りたい、という意識の表れではないか、と危惧しています」

   省庁の縦割りは、あらゆる分野に及んでいる。清水さんは、あらゆる申請を業者に代わって行う「へストール」があるスペインと違って、日本の申請手続きは煩雑過ぎると指摘する。

   「いろいろな支援や補助があっても、役所の縦割りで、申請先は違う。しかも、事業者や個人がすべて自分で書類を揃え、提出しなくてはいけない。せっかくの制度を利用しきれていないのではないか」

   ジャーナリストの経験から、清水さんは今の日本のメディア状況についても批判的な目を向ける。

   「警視庁クラブの経験から言っても、取材源に対してメディアが批判に及び腰になるのはわかる。しかし、日中のワイドショーはともかく、夜の報道番組では厚労省の技官グループや経験者が公的見解を語り、ほとんど疑問をさしはさまず、批判もしようとしない。通常の出来事と違って百年に一度、世界中を変えつつあるパンデミックだという危機感が乏しいのではないでしょうか」

   さらに清水さんは、日本ではますますメディアから多様性が失われている、と警告する。

   「スペインでは右派の国民党と左派の社会労働党が主軸になって政権交代を繰り返し、どの政党もメディアを支配しきれていない。地域政党もあって、言論や報道に多様性が確保されている。どのテレビ局を見ても、どの新聞を読んでも同じ、という日本の現状は、やはりおかしいと言わざるをえません」

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