2024年 4月 24日 (水)

デマツイート「バイデンが福島の井戸に毒入れた」なぜ拡散? 専門家語るネットユーザーの「心理」

コラ画像など拡散された「バイデン松屋で食い逃げ」

   この「流行」がいつ生まれたかは定かではないが、2月3日には「立命館大学出身のジョー・バイデンは5Gを使って松屋で食い逃げをするらしい」、2月5日には「ジョー・バイデンさんが松屋 立命館大前店で食い逃げしているのを見た」とする「ネタツイート」が投稿されていた(いずれも現在は確認できない)。

   こうした「バイデン氏」と「松屋」を結び付けた「ネタツイート」は一部のツイッターユーザーの間で楽しまれていたようだが、2月12日にはツイッターの検索欄で「バイデン」と打つと、「松屋」「食い逃げ」がサジェストに表示されるようになった、とする投稿が続出。その後、バイデン氏が松屋で食い逃げをするコラージュ画像が投稿されるなど、ツイッター上は「大喜利状態」となった。

   2月5日に「食い逃げしているのを見た」とツイッターに投稿していたユーザーは、ミームが広がったことについて、12日に自身のものとみられる「note」で、「内輪ネタのつもりで(やった)」「ここまで大事になるとは思いませんでした」(現在はページを確認できず)と投稿している。

   「松屋で食い逃げ」ミームが流行を見せていた最中、大地震が発生した。すると「バイデン」「地震」の2つのキーワードを結び付けるようなツイートが投稿・拡散された。具体的な内容は、前述の「井戸に毒」のほか、「バイデン氏が起こした人工地震」だとするものだった。

   こうした「デマツイート」を拡散したユーザー心理とはどういうものなのか。インターネット文化に詳しいITジャーナリストの井上トシユキさんは、2月19日のJ-CASTニュースの取材に対し、次のように語った。

「災害時にデマやフェイクニュースを拡散する人には2つのタイプがある。一つはその情報を本当に信じてしまっているタイプ。そしてもう一つは、『愉快犯』的な動機を持っているタイプです。たとえヘイト的な要素を含むツイートでも、のべつ幕なしに拡散をして、それに真面目に反応する人を『ざまあみろ』とあざ笑う。今回の拡散は、後者にあたるのではないかと思います」
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