2021年 12月 6日 (月)

宝塚歌劇の「影響はあると思います」 企画出版社も驚いた!南北朝武将総選挙「楠木正行」なぜ1位

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   南北朝時代の南朝の武将・楠木正行がにわかに注目を集めている。歴史書の出版社・戎光祥出版がネット上で行った「南北朝武将総選挙」第2回で楠木正行がトップの得票を集めたのだ。同社が2021年6月14日、noteで結果を公開した。

 

   ところがこれには、同時期に宝塚歌劇団で上演中の舞台「桜嵐記」も影響していたようだった。南北朝ブームは宝塚にも波及していたのか――。

  • 「桜嵐記」を上演中の宝塚大劇場
    「桜嵐記」を上演中の宝塚大劇場
  • 「桜嵐記」を上演中の宝塚大劇場

トップ退団公演の主人公に楠木正行

   楠木正行は南北朝時代の名将楠木正成の嫡男であり、正成の戦死後南朝方の武将として室町幕府と戦闘を続けたが、1348(正平3)年に四条畷の戦いで高師直の軍勢に敗れ戦死する。歴史の表舞台に出た期間は短かったが、正成亡き後の南朝軍を支え戦死した悲運の武将として、戦前には「小楠公」の尊称でも呼ばれた。

   宝塚歌劇団の月組公演「桜嵐記」はショー「Dream Chaser」と併演で兵庫・宝塚大劇場で5月15日から6月21日まで、東京宝塚劇場では7月10日から8月15日まで上演される予定だ。トップスターの珠城りょうさんが楠木正行役で主演を務め、四条畷に散る正行の最期までを演じる。また正行との悲恋の物語が「太平記」に伝えられる後村上天皇の侍女・弁内侍をトップ娘役の美園さくらさんが演じる。このトップコンビの退団公演でもある。

   楠木正行の弟の正時・正儀(まさとも)の兄弟もこの芝居に登場し、楠木正時を男役スターの鳳月杏さん、楠木正儀を次期月組トップの月城かなとさんが演じており、楠木三兄弟に軸を置きつつも南北朝の動乱が描かれる。歴史物に定評がある上田久美子さんが脚本・演出を担う舞台であり、重厚な歴史ドラマの中で、絶望的な戦いに赴く楠木正行の悲劇性が観客の琴線に触れる。

   この悲劇的な主人公・楠木正行が同時期のアンケート企画「南北朝武将総選挙」で圧倒的な差で1位を獲得した。

正行・正儀兄弟が1・2位

   近年、歴史書のジャンルでは南北朝時代に焦点を当てた書籍の発売が相次ぎ、この時代の注目度が上昇していた。21年2月から5月にかけて戎光祥出版では「南北朝武将列伝」を南朝編・北朝編に分けて刊行、これにちなんで21年1月と6月にネット投票で「南北朝武将総選挙」を実施した。

   1回目の結果は1位:北畠顕家(57票)、2位:楠木正成(51票)、3位:佐々木道誉(48票)だった。ところが、2回目の結果で楠木正行が223票で1位、楠木正儀が66票で2位、3位の足利尊氏が52票と、珠城さんが演じている楠木正行が大躍進を遂げた上、得票総数も第1回から大幅に増えた。2位の楠木正儀も月城さんが好演し「桜嵐記」に登場する人物だ。

   この結果には企画した戎光祥出版の編集長の丸山裕之さんも驚いており、「桜嵐記の影響はあると思います」と14日のJ-CASTニュースの取材に答えた。

「第2回の武将総選挙をツイッターで告知した時、宝塚ファンの方がツイートを多く拡散してくれましたし、得票数も第1回に比べて圧倒的に増えたので、楠木正行が1位になるというのは本当に予想外でした」(丸山さん)

   同社が2017年に刊行した「楠木正成・正行」(生駒孝臣さん著)も5月頃から売れ行きが好調だ。またミネルヴァ書房からも5月、生駒さんの著作として正行と正儀の兄弟に迫った「楠木正行・正儀:この楠は正成が子なり、正行が弟なり」が刊行されている。南北朝ブームと「桜嵐記」の相乗効果で、史実の楠木兄弟ら武将たちも現代から再度視線を集めているようである。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)

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