緊急事態宣言下にノーマスクの観客が密状態になって開催され批判の声が相次いでいる野外音楽フェス「NAMIMONOGATARI2021(波物語)」をめぐり、新たな動画がインターネット上で注目を集めている。同フェスでMCをつとめた俳優・ラッパーの真木蔵人さんが、ノーマスクで騒ぐ観客を注意する姿が広く拡散されている。波物語は2021年8月29日、愛知県常滑市のAichiSkyExpoで開催。直後から、観客が大声を出したり、もみ合いになったりする現地の動画などがSNSの各所で投稿されていた。「お前たちがお前たちの手でお前たちのイベントぶっ壊してどうすんだよ!」新たに拡散された動画では、黒いポロシャツに迷彩柄のパンツを身につけ、サングラスに白いヘルメット姿の真木さんが、ステージ上から「盛り上がるのは良いんだよ。でも、マスクはつけてくんねえ? お前たちがお前たちの手でお前たちのイベントぶっ壊してどうすんだよ!」と語り出す。「誰かがケツ取られ(責任を負う)んだろ。VIP(席)のみんなだってそうだよ。マスクぐらいしてやってくれよ! だから俺たちこれ開催出来るようになったんだぜ?」と、1人1人の感染対策によってフェスが開催できたことを強調した。さらに、MCという立場にある真木さんは、観客の対応によってはイベントの中止もありうると示唆。「なんで(マスク)しねーんだよ、おっ? 調子に乗ってんじゃねーぞ。俺がすぐこのイベント中止に出来るんだぜ? なんでだよ? お前たち騒ぎてーんだろ? 楽しみてーんだろ? だったら最低限のルールは守れよ! それ普通じゃねーかよ」「色んなゴロツキがいっぱいいるんだよ、不良もいっぱいいるんだよ。わかる? その中でみんなで唯一出来ることじゃねーかよ。俺たちは感染を広げるためにこのイベントやってんじゃねーんだよ。わかるか? 調子には乗んな! マジで」と、感染対策をしつつフェスを楽しんで欲しいと、怒りをあらわにしつつ注意を促した。その上でもう一度「他の言うことは聞かなくてもいいよ。今日だけ聞いてくれよ。マスクして、盛り上がるだけ盛り上がってくれよ。それぐらいやろうぜ。自分たちそれぐらいのケツは持とうよ」とマスク着用を呼びかけた。同じくラッパーのUZIさんが「そして、大声もなるべく抑え目で。心の声多めで。出す声は小さめでお願いします」と付け加えた。真木さんは「そりゃステージで、アーティストたちがマスクをつけないで振る舞うのは当たり前じゃねえかよ」とも発言している。大勢の観客を前に、怒りを爆発させながら訴えた真木さんの姿に、大きな反響が集まっている。「結果はどうあれしっかり諭す人がいたという事実だけでまだ救いがある気がする」「ひとまとめに悪とするのはよくない例」「ほんとのかっこよさってこういうことだと思うわ」「まともな人がいてよかった けど伝わらなかったのが悲しい」一方で、良心を持ったアーティストや観客もいたものの、やはり宣言下でのフェス開催は避けるべきだったとする声も目立つ。「その前にこんなイベントするのが間違ってるんじゃ 騒ぎたい気持ちはわかるが」「こんな人もいたのか。それでも状況を変えられないのだから最初からやっちゃダメということになるね」
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