新型コロナウイルスの感染が球界でも広がり、巨人・菅野智之、中田翔、岡本和真、丸佳浩、大勢、西武・増田達至、日本ハム・野村佑希ら球宴(オールスター)出場を辞退する選手が相次いだ。巨人・坂本勇人、日本ハム・松本剛、ソフトバンク・又吉克樹ら故障で辞退した選手も。この事態を受けて、NPBが2022年7月25日に「オールスターゲーム2022」の補充選手を発表。セ・リーグは阪神・岩崎優、伊藤将司、広島・森下暢仁、小園海斗、ヤクルト・長岡秀樹、巨人・ウォーカー、パ・リーグはソフトバンク・モイネロ、西武・本田圭佑、ロッテ・小野郁、高部瑛斗、楽天・小深田大翔が新たに選出された。また新型コロナウイルスで陽性判定を受けた巨人・原辰徳監督が欠場し、巨人・駒田徳広3軍監督がコーチとしてベンチ入りすることも発表された。「遊撃で長岡と小園の2人を選ぶ必要があったのか」球界関係者は複雑な表情を浮かべる。「補充選手たちが実力者であることに異論はありませんが、巨人は6選手が辞退したのに、新たに選ばれたのはウォーカーだけというのはどうかなと...。吉川尚輝は選ばれるべきだったと思います。DeNAも3人しか選ばれていないことを考えると、宮崎敏郎を選んでも良かったかなと。遊撃で長岡と小園の2人を選ぶ必要があったのか」伊藤将が追加選出されたこともSNS上で物議を醸した。阪神ファンから「青柳と伊藤将の2人が後半戦最初のカードのヤクルト戦で使えない。それならヤクルトから小川泰弘、高橋奎二のどちらかは球宴に追加召集するべき」と不満の声が上がる。スポーツ紙記者は、「どの選手を追加召集しても不満の声は上がる」と苦笑いした上で、こう続ける。「応援しているチームの選手が球宴に出場できるのは名誉なことなので、以前はここまで不満の声が上がらなかった。ただ、今は交流戦でセ・パ両リーグのチームが対戦するし、野球ファンが球宴に目新しさを感じなくなっている。出場することで後半戦に向けてのデメリットを感じてしまっているのが現状です」球宴が、「夢の祭典」として盛り上がらなくなっていることは事実だ。開催を1試合にするなど変革を迫られているのかもしれない。(中町顕吾)
記事に戻る