2022年 10月 5日 (水)

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
給与引き上げは「夢のまた夢」...最低賃金31円増が「上げすぎ」である理由

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   最低賃金は過去最大の31円引き上げとなった。それに対し、日本商工会議所の三村明夫会頭は、「企業物価の高騰を十分に価格転嫁出来ていない企業にとっては、非常に厳しい結果」とした。

  • 岸田文雄首相
    岸田文雄首相
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最低賃金を上げるには、まず雇用の確保が先決

   最低賃金については、どのような伸び率にするか、マクロ経済雇用の観点から合理的に考えられる。マクロ経済で総供給と総需要の差であるGDPギャップが分かれば、その半年先の失業率はある程度予測できる。失業率が分かれば、雇用状況を反映した賃金も分かる。こうした関係を整理すると、最低賃金の上昇率は、5.5%から前年の失業率を差し引いた程度だ。

   これで分かると思うが、最低賃金を上げるには、まず雇用の確保が先決だ。雇用の確保のためには、GDPギャップを縮小させなければいけない。これがマクロ経済学からの基本である。

   旧民主党政権は最低賃金で失敗した。2010年の最低賃金は引き上げるべきでなかったが、左派政権であることの気負いと経済政策音痴から、引き上げ額17円、前年比で2.4%も最低賃金を引き上げてしまった。前年の失業率が5.1%だったので、それから導かれる無理のない引き上げ率はせいぜい0.4%程度だった。

   今回はどうか。2021年の失業率は2.8%、これを単純に当てはめると、最低賃金は2.7%増、金額では25円引き上げがギリギリのところだ。

   しかも、失業率2.8%は実力より低い可能性がある。というのは、コロナ対策で雇用の確保を最優先したため、雇用調整助成金を充実させたので本来の失業率はもっと高い可能性もある。となると、20円程度の引き上げなので、今回は上げすぎだ。

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