2024年 5月 3日 (金)

「全部させて」会見スピーチ30分の予定が約10分オーバー 旧統一教会会長、司会者の注意3度振り切る

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   政治と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が問題になる中、教団の田中富広会長らが2022年8月10日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で記者会見した。

   発言冒頭、田中氏は「社会の皆様にも、様々にお騒がせしていること」に対して「深くお詫び申し上げます」と頭を下げる場面があったものの、スピーチの大半は教団の正当性の主張に終始。司会者の3回にわたる注意を振り切って、予定よりも9分以上長く話し続けた。

  • 日本外国特派員協会で記者会見した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長
    日本外国特派員協会で記者会見した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長
  • 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長(写真左)は司会の神保哲生氏(写真右)の3回にわたる注意を振り切って話し続けた。中央は教団の山田達也法務局長
    世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長(写真左)は司会の神保哲生氏(写真右)の3回にわたる注意を振り切って話し続けた。中央は教団の山田達也法務局長
  • 日本外国特派員協会で記者会見した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長
  • 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長(写真左)は司会の神保哲生氏(写真右)の3回にわたる注意を振り切って話し続けた。中央は教団の山田達也法務局長

2回目の注意に「全部させてください」

   会見開始時に司会の神保哲生氏が行った説明によると、最初に田中氏が15~20分程度スピーチを行い、冒頭発言は逐次通訳込みで30分程度。その後、25~30分程度の質疑応答が行われるとされた。

   最初の注意はスピーチ開始から22分30秒後。この時点で会見開始から約30分が経過しており、神保氏は「田中さん、そろそろスピーチをまとめていただけますか?」と英語で促し、通訳が日本語に訳した。だが、田中氏はそのまま話し続け、名称変更について政治の影響がないとする主張を展開した。

   6分後に神保氏は日本語で「ミスター田中、田中会長、そろそろスピーチの方を終わりにしていただいて...」と2回目の注意。田中氏は「全部させてください」と応じなかった。 それから10分近く経過し、神保氏は「よろしいですか?田中さん、そろそろ」と3回目の注意をしたが、田中氏は特に反応せずにスピーチを続け、スピーチが終わったのはその1分20秒後だった。事前に準備した原稿を全部読み上げるのにかかった時間は39分20秒だった。

政治との関係は「友好団体が、強く姿勢を持って関わってきたことは事実」

   田中氏は記者からの質問に答える形で、政治との関係について「政治に(旧統一教会の)友好団体が、強く姿勢を持って関わってきたことは事実」とも述べた。具体的には、「反共」で利害が一致することの重要性に言及した。

「私達の法人並びに多くの友好団体は、創設以来共産主義というものに対して明確に対峙してきた。したがって、多くの民主主義を守ろうとする同志たちと共に、あるいは友好団体とともに私達は、この日本のあるべき姿に向かって常に考えながら、今日まで方向をともに歩んできた」

   具体的な政党との関係については、

「私達の法人が特定の党と関係を持つ、あるいは特定の党のみを応援するという態度はとっていない」

とする一方で、

「その視点(反共)から言うと、自民党の議員の方々が、より多く接点を持つことがあるのではないかと思うが、自民党のみならず、コミュニズム(共産主義)に対して明確に姿勢を示す議員の皆様方とは、それぞれの場で、関係性があったというふうに思う」

とした。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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