近視、老眼、色覚多様性を体験できるVR空間にネット驚き 「人が見てる世界はこんなにも違うのか」

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   「近視、老眼、乱視、色覚特性、&メガネのありがたみをVR空間で体験出来る」−−。

   多様な視覚の状態をシミュレーションできるというVR(仮想現実)作品が、ツイッターで「再現度が高くて素晴らしい」「他の人の当たり前が実感できる」などと驚きや感心を集めている。制作者に話を聞いた。

  • VoxelKeiさんが手掛けた「NearSighted Classroom」(VRChat公式サイトより)
    VoxelKeiさんが手掛けた「NearSighted Classroom」(VRChat公式サイトより)
  • VoxelKeiさんが手掛けた「NearSighted Classroom」(VRChat公式サイトより)

「自分とは違う他人が世界をどう見ているのか」

   話題のきっかけとなったのは、VRクリエイター・VoxelKei(@VoxelKei)さんによる2022年9月17日のツイートだ。冒頭の文のように説明し、ソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」で公開している自作の空間「NearSighted Classroom」を動画で紹介した。

   学校の教室を模した空間が一人称視点で映し出され、前の黒板には近視、老眼、乱視の状態を各3段階で切り替えるボタンが配置されている。

   設定後は視界がぼやけて黒板の字を読めなくなったり、近くの物にピントが合わなくなったりといった様子だ。メガネをかけると視界が良好になる体験のほか、黒板に貼られた視力検査表でも変化を確認できる。

   後ろの黒板には、色の見え方が異なる「視覚多様性(特性)」を再現するためのコントロールバーが設けられている。「1型2色覚/3色覚」「2型2色覚/3色覚」「3型2色覚/3色覚」の区分で色を調整する。例えば2型2色覚の人には緑色を感じる細胞がなく、赤と緑を見分けにくい。ツイートによると、空間内では、視覚の状態を維持したままYouTubeなどの動画が視聴可能だという。

   この空間は21年4月に公開されたものだが、今回はNPO法人バーチャルライツが主催する「VR空間大賞」への応募に際して、改めてツイートされることとなった。投稿では次のようにコメントしている。

「アワードのテーマが『イマジネーション』ということで、自分とは違う他人が世界をどう見ているのかを『イマジン』するきっかけになれば幸いです...」

   投稿は3100件以上のリツイートや7000件超の「いいね」を集め、「凄い!まさに私がメガネ外した時と同じ感じ」「再現度が高くて素晴らしい。まさにこんな感じなんよ」と驚く声が広がっている。

   ほかに「自分に見えてる世界と人が見てる世界はこんなにも違うのか」「他の人の当たり前が実感できる...なんていい作品なんだ...」「これは体感したらお互いにわかりあえそうだ」と感心する声があがっている。

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