2024年 4月 25日 (木)

まるで「ギャルの陰陽師」ダイソーのネイルシールが反響 実は小5男子発案...運営「大人では到底思い浮かばない」

   「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前」──。

   100円ショップのDAISO(ダイソー)で、忍者や陰陽師の術として知られる「九字護身」柄のジェルネイルシールが販売されているとツイッターで話題になっている。発案者は小学5年生だという。運営会社と発案者の親に詳しい経緯を聞いた。

  • DAISOの「ジェルネイルシール(九字護身)」(ツイッターユーザー@dkuniiさんの投稿より)
    DAISOの「ジェルネイルシール(九字護身)」(ツイッターユーザー@dkuniiさんの投稿より)
  • 100円ショップのDAISO(写真提供:大創産業)
    100円ショップのDAISO(写真提供:大創産業)
  • 九字護身ネイルシールの発案者(写真提供:ツイッターユーザー@dkuniiさん)
    九字護身ネイルシールの発案者(写真提供:ツイッターユーザー@dkuniiさん)
  • 九字護身ネイルシールの企画書を書く姿(写真提供:ツイッターユーザー@dkuniiさん)
    九字護身ネイルシールの企画書を書く姿(写真提供:ツイッターユーザー@dkuniiさん)
  • DAISOの「ジェルネイルシール(九字護身)」(ツイッターユーザー@dkuniiさんの投稿より)
  • 100円ショップのDAISO(写真提供:大創産業)
  • 九字護身ネイルシールの発案者(写真提供:ツイッターユーザー@dkuniiさん)
  • 九字護身ネイルシールの企画書を書く姿(写真提供:ツイッターユーザー@dkuniiさん)

「大人では到底思い浮かばない斬新なアイデア」

   話題になっているダイソーの商品は、爪にシールを貼って形を整えるだけで仕上がるジェルネイルシールの一種だ。黒いベースに白文字で、九字護身を表す「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前」の9文字が端から端まで書き込まれている。

   ダイソーの利用者が2023年1月31日にツイッターで、「ギャルの陰陽師が使うネイルシールでは?」と商品を紹介したところ、投稿が大きく拡散され、「面白い!!めちゃくちゃ欲しい!!!」「なにこれ素敵、ちょっとやってみたくなっちゃうw」と反響が広がった。

   運営会社・大創産業(広島県東広島市)の広報は2月3日、当該商品は1月頭に税抜き100円で発売したものだとJ-CASTニュースの取材に答えた。約1か月間の販売予定だが、店舗によって品揃えが異なり、在庫がない場合もある。

   発案したのは、小学5年生の男子だと明かす。創業50周年企画「ダイソーれたことやる課」の一環として、15歳以下の「商品開発アンバサダー」を募集するプロジェクトにより実現した。子どもたちが新商品の企画から行い、チームディスカッションで開発を進め、POP作成などPR活動にも携わったものだという。公式サイトでは商品化された全52品が見られる。

   広報によると、九字護身柄のジェルネイルシールは「一度見たら忘れられないインパクトがあるデザインにしたのがポイント」とのこと。

   「印を覚えられるだけでなく、なんだか身を護ってくれるような気持ちになり、勇気が出てくるような気がするので、発表の前など緊張感がほぐれてリラックスした気持ちになる」とコンセプトを説明し、アイデアに対する講評は下記のように伝えた。

「大人では到底思い浮かばない斬新なアイデアだと思います。他にも何案かネイルシールの案は出ており、ディスカッションも見守っていましたが、他のアンバサダーも納得のアイデアで、こちらで商品化を進めることとなりました」

「型にとらわれすぎない柔軟な発想を大事にしていかないといけない」

   九字護身柄のジェルネイルシールを発案した子どもの親であるツイッターユーザー・KUNII Daisuke(@dkunii)さんも2日、取材に答えた。プロジェクト参加のきっかけは、息子がダイソーのレジ横にあったアンバサダー募集の告知を見たこと。アイデアを応募し、総勢19人のメンバーに選出されたと説明した。

   開発する製品は、ネイルシールやバスボールなどあらかじめ種類が決まっており、「その製品と本人の閃きや発想がうまく合致しない時もありました」と苦労を慮る。一方で、数週間にわたる会議の様子を、「グループのメンバーともすぐに打ち解けて毎回とても楽しんでおりました」とも振り返る。

   息子のこだわりは、「大事な時に使って勇気を出してもらいたい!」「漢字がカッコよくなるように工夫したので海外の人にも使ってもらいたい!」。息子はツイッターの反響を受けて、驚くとともに喜んでいるとした。親としての所感は下記のように述べる。

「企画の会議だけでなく、商品が企画からお客様の手に届くまでの間に本当に多くの人の手が掛かっていることやプレゼンの仕方などをスライドを交えて現場の方々に丁寧に教えていただきとても貴重な体験となりました。やんちゃ盛りの子どもたちを導いて下さった社員さんや事務局の方々には頭が下がります」

   大創産業の広報も、反響への受け止めをこのように伝えた。

「アンバサダーたちが何度もディスカッションを重ねて生まれた商品がたくさんのお客様の手にわたってSNS上で反響を生んでいて、私自身も携われたことをとても嬉しく思っております。今回の企画を通して、もっと型にとらわれすぎない柔軟な発想を大事にしていかないといけないなと『はっ』とさせられた部分も多いです(笑)」

   子どもからアイデアを募って商品化するこの取り組みは、50周年企画のなかで生まれたものだとして、今後の実施については「全く同じ事はなかなかできないと思います」と広報。ただ、「少しお兄さん、お姉さんになりますが産学連携で京都の大学とコラボレーションしたアイテムを企画継続しています」と報告した。

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