プロ野球の「乱闘」なぜ減少?元巨人コーチ分析 「きっかけになるものがどんどん減っている」

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「一番顕著なのがデッドボール」

「ここ最近、乱闘のきっかけになるプレーが減っている。一番顕著なのがデッドボールです。デッドボールの数が昔と比べてかなり減っている。あとはコリジョンルールが導入されたことによってホームでのクロスプレーがなくなったということです。ホームでの衝突で骨折する選手もいましたし、特に外国人選手は激しく当たりにくるのが当たり前でしたから。セカンドへの激しいスライディングもそう。乱闘のきっかけになるものがどんどん減っている」

   過去には外国人選手の死球などをきっかけに乱闘に発展するケースも見られた。橋上氏は、各球団が外国人選手を獲得するにあたり素行など性格的な面を重視するようになってきたと指摘。これも乱闘が減少しているひとつの要因だと考えている。

「乱闘はかなりの割合で外国人選手が絡んでいました。球団としてはイメージが悪くなりますし、教育的立場を考えると子供たちへ悪影響になりかねない乱闘を極力避けたいと考えていると思います。性格に問題があると、調査の段階で最初からNGを出しているケースもあるでしょう。今はボールをぶつけられても何ひとつ文句を言わずに1塁に向かう選手がほとんどで、ジェントルマンが非常に多い」

   橋上氏は、現役時代に経験した印象に残っている乱闘に言及。ヤクルト時代の1993年9月の巨人戦で、当時ヤクルトの金森栄治外野手が巨人の橋本清投手のビーンボールに激怒し乱闘に発展した。橋上氏によると、巨人の堀内恒夫投手コーチのユニホームがヤクルトの選手によってボロボロに破られ、かけていた眼鏡が曲がったという。

   橋上氏は上記の様々な要因を踏まえ、「子供に対する悪影響を避けたいというのがNPB(日本野球機構)をはじめ野球界の考えでもあるでしょうし、乱闘は今後減っていく一方だと思います」との見解を示した。

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