2024年 6月 17日 (月)

「この手法は海では危険です!」水難救済会、体を張って注意喚起 実は危うい「大の字」浮き、正しい対処法は?

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   水遊びなどで流されてしまったら、「大の字」になるなどして、仰向けの背浮きをして救助を待つ方法があるとされる。

   しかし、海では、この方法は危険だとして、日本水難救済会がツイッター(X)に動画を投稿して、注意を呼びかけている。動画で背浮きを試した元海上保安大学校水泳教官の江口圭三常務理事に話を聞いた。

  • 背浮きでは顔に波がかかる恐れが(公式ツイッター投稿の動画から)
    背浮きでは顔に波がかかる恐れが(公式ツイッター投稿の動画から)
  • 背浮きでは顔に波がかかる恐れが(公式ツイッター投稿の動画から)

「5センチの波でも、鼻に水が入ってしまった」

   波の静かな海面で、江口さんが大の字になって、プカプカ浮いている。体が上下に揺れ動いた後、顔に波がかかって、江口さんは、思わず起き上がった。

   この動画は、2023年8月7日に公式ツイッターで投稿された。

   波の高さが5センチしかない状況で、背浮きを試したといい、「わずかな波が顔を洗い、浮いていることができませんでした。やはり、この手法は海では危険です!」と報告した。

   水難事故が連日報じられているだけに、動画投稿は、大きな反響を集めた。2万件以上の「いいね」が押され、動画が広く共有されている。

   日本水難救済会は、青い羽根募金などを通じて、ボランティアの海難救助を支援する活動をしている。

   今回の投稿について、江口さんは8日、「背浮きを練習する学校もあるようですが、波があるところでは無理だと思っていました。こちらの認識をお伝えしようと、動画を撮りました」とJ-CASTニュースの取材に説明した。

   同会では、6月に海上保安庁のプールで波を起こして実証実験を行い、背浮きができないことを示した。ただ、海水は水より重いため体が浮きやすく、今回は、江口さんが8月6日に神奈川県横須賀市内の観音崎下の海で実験を行った。

「5センチの波でも、鼻に水が入って、ついつい泳いでしまいましたね。大の字の背浮きは、プールならできますが、小学校の先生に聞きますと、『3割の子しかできなかった』と言っていました。ジャケットや靴を着用していれば少し浮きますが、水着だとそうなるようですね。背浮きは、海で助かった前例も聞いたことがありますが、あくまでもレアケースだと思います」

「顔が水面から出て呼吸しやすい」イカ泳ぎを推薦

   背浮きの代わりに、日本水難救済会が推薦しているのが、分かりやすく「イカ泳ぎ」と名付けた方法だ。

   その方法についても、公式ツイッターで8月7日に動画を投稿した。

   それを見ると、仰向けになって手足を左右で上げ、水をあおるように押し下げる。すると、浮き続けながら、イカのようにゆっくり進むことができるようだ。投稿では、「体力を使わずに長い時間浮力を保つことができます!これからは、『イカ泳ぎ』で浮いて救助を待ちましょう」と呼びかけていた。

   欧米でも、この泳法が使われており、正式には、「エレメンタリー・バックストローク」と呼ばれているという。

「競技にないので教えたりしませんが、日本でも、遊びで自然にやっていますよ。イカ泳ぎは、顔が水面から出て呼吸しやすい、周りの状況も把握できる、着衣状態でも泳げる、泳ぎが小さくて体力を消耗しない、といったメリットがあります。私どもでネーミングして、この夏にデビューしたばかりですので、イカ泳ぎで助かったケースはまだ聞いたことがありませんね」

   海で浮くには、立ち泳ぎという方法もある。ただ、足だけで泳ぐため、顔を水面から出すには、コツと体力が必要だとしている。

「イカ泳ぎは、万能だと思っていません。クロールや平泳ぎなどをして泳いだ方が助かるケースもありますので、1つの選択肢になればいいと思っています。すぐできるかは人によりますので、できれば、プールなどで練習をしてほしいですね。イカ泳ぎが学校で採用される可能性もあると思っています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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