2024年 5月 4日 (土)

傷・アザ隠せる「素足風タイツ」 「オシャレを諦めなくて済む」話題の靴下屋が思わぬニーズに気付いた理由

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   「個人的に一番届いてほしいのは、足に傷やアザや白斑などがあり、足を出す事に躊躇してしまってる方なので、そういった方に届いてほしい」──。

   「靴下屋」などの靴下専門店を展開するタビオ(大阪市浪速区)が素足のように見せる自社タイツをX(ツイッター)で紹介したところ、「女の子に寄り添うってこう言うことよね」「膝に火傷の痕あるからこういうのは本当にありがたい」などと好評を博している。投稿の背景を取材した。

  • タイツ着用時の写真、タビオに取り上げられたXユーザー「氷月(ひづき)」(@ghiaccio_mese)さんの投稿より
    タイツ着用時の写真、タビオに取り上げられたXユーザー「氷月(ひづき)」(@ghiaccio_mese)さんの投稿より
  • 素足の写真、タビオに取り上げられたXユーザー「氷月(ひづき)」(@ghiaccio_mese)さんの投稿より
    素足の写真、タビオに取り上げられたXユーザー「氷月(ひづき)」(@ghiaccio_mese)さんの投稿より
  • 話題になっている「NUDEY54d」、タビオ公式サイトより
    話題になっている「NUDEY54d」、タビオ公式サイトより
  • 写真はイメージ、タビオのリリースより
    写真はイメージ、タビオのリリースより
  • タイツ着用時の写真、タビオに取り上げられたXユーザー「氷月(ひづき)」(@ghiaccio_mese)さんの投稿より
  • 素足の写真、タビオに取り上げられたXユーザー「氷月(ひづき)」(@ghiaccio_mese)さんの投稿より
  • 話題になっている「NUDEY54d」、タビオ公式サイトより
  • 写真はイメージ、タビオのリリースより

「一生消えない一夜のアヤマチも無かったことに」

   話題になっているのは、ベージュのフェイクスキンタイツ「NUDEY54d」だ。公式サイトでは、「『履く』コスメ」「エフェクトをかけたような美肌で傷や毛穴など肌の悩みを一気に解決。お肌に合わせた絶妙なカラー展開で、素肌風に見せたスタイルにも」と謳われている。

   タビオ公式Xが2023年10月5日、大きな傷が隠れたと写真で比較する購入者の投稿を引用リポストする形で、冒頭のように伝えたところ、「こんなんtabio激推しするしかない 女の子に寄り添うってこう言うことよね」「膝に火傷の痕あるからこういうのは本当にありがたい」などと話題になっている。

   引用元になったXユーザー「氷月(ひづき)」(@ghiaccio_mese)さんは6日、次の感想をJ-CASTニュースの取材に寄せた。

「スポーツをしていて生傷が多いから...とか、結婚式などに出席しなきゃいけないのに足に青あざ作ってしまった!とか、スカート履きたいけど生足はな...とか、そんな人でもオシャレを諦めなくて済む素晴らしい商品です。実際私も、このポストをした日は数年ぶりにワンピースを着て出掛けていました」

   傷については「酔っ払って転んだ時に作った」「これはもう一生モノの傷だな、と諦めているようなしぶといヤツ」といい、「一生消えない一夜のアヤマチも無かったことにしてくれるカバー力です」と賛辞を重ねる。

   Xの反響を受けて、タビオのX担当「1号」さんは広報を通じて12日、「スタートは防寒需要だったのですが、その過程で『自分が本当はしたいことが出来ない』という人達に気付くことができたのは、SNSだからこそだと思います」と取材に明かす。

   開発のきっかけは、21年度に同社がSNSで提案した「ベージュのタイツをフェイクスキンとして防寒利用する」手段が好評を得たこと。その際に、これなら傷も隠せるという声が寄せられ、「その視点に驚きました」。防寒対策としての評判をふまえて「より自然に見える肌色タイツ」をめざし、1年の開発期間を経て22年に発売した。

「手間は掛かっても...」胸の内を明かす

   開発のこだわりは、より繊細なタッチを実現するため、「まだ製品として採用例のなかった世界最細レベルの繊維」を取り寄せたと説明する。高密度に仕上げられるストッキングの編み機を用いたという。

   「ただこの糸は、現在のところタビオでしか使用例がない試行錯誤中のもので、編み機も糸が繊細すぎて(細すぎて)機械に負荷がかかりやすく、生産性が悪く苦労しています(苦笑)」とも伝えた。

   販売にあたっては、「傷隠しとして利用したいという方に気づいていただきやすいように、男性の私が着用して、『これくらいカバー力があるよ』という投稿をさせて頂いた」。被写体となる協力者を傷つけてしまう可能性に配慮し、自ら検証したとする。

   「傷や痣などで足を出す事に躊躇されている方から非常に多くの反響を得ました」と振り返る。実際、前出の氷月さんも公式の投稿を見て商品購入に至ったとしている。1号さんは気付きを得た今、このような思いも述べた。

「私も頭部を手術し、頭に大きな傷跡があり、それを出すことにどうしても躊躇するところがあります。そして、そういった傷はどんなタイミングで出来てしまうかもわからない、一生付き合わないといけないものです。

その一生付き合わないといけないものに対して、手間は掛かっても傷ができる前と同じように出来る手段・選択肢が提供できるなら、私たちにはそれをする義務があると考えており、反響を頂いた結果、間違っていなかったと思っています」

「タイツは防寒着ですが、それは一側面」

   引用元の氷月さんの投稿は22年11月のもので、当時も引用リポストをしていた。なぜ今になって再度取り上げたのか。1号さんは次のように説明する。

「寒くなってきたタイミングだからというのも大きいのですが、先ほども記載しましたように、傷は一生付き合うものです。一過性のものにせず、より多くの人に知っていただき、長くお付き合いいただきたいと思い、今回のタイミングで昨年の投稿を再度引用投稿することにしました」

   下記のようにも呼びかけた。

「タイツは防寒着ですが、それは一側面でしかありません。今回のように傷を隠すためだったり、オシャレを楽しむためだったり、様々な用い方があります。そのため、様々な目線からアイテムを見て、お客様それぞれが、ご自身に合う最適な利用方法を見つけていただけましたら幸いです」
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