2023年10月25日放送の「大竹まことゴールデンラジオ!」(文化放送)に、アイドルグループ「NEWS」の加藤シゲアキさんが出演し、所属する「SMILE-UP.」(旧ジャニーズ事務所)の性加害問題への思いを明かした。「優しさが裏目に出ているパターンもある」大竹まことさんからNEWSのメンバーとして事務所の対応に思うところがあるか聞かれた加藤さんは、「もちろん被害者の思いを一番救済してほしい」と前置きした上で「対応という部分では非常に中途半端だなと思うんですよね。何もかもが後手後手に回っていたりとか」「僕はこの事件が勃発した時点で社名は変えざるを得ないだろうと思っていたんですけど、結果的に変わりましたけど、変えないと一度は表明してみたり」と、批判的な立場を示した。一方で、事務所の中にいるから分かることとして「(社名を)変えたくないという思いを持つ人もいるはいるんですよね。やっぱりいろんな人間がいるので、どの思いを尊重するかというところは、優しさが裏目に出ているパターンもある」と、社名変更をすぐに決断できなかったことに理解を示しつつ、「こういう場合はイニシアチブ取って、ガシガシ決断していただくしかないなと思う」と見解を述べた。大竹さんが「会社の名前変えたくないというのは、色々あったけどこのままで何とか食っていこうという意味だからな」と憶測をぶつけると、加藤さんは「そういう名前が好きだったというか、ブランドというと何ですけど、漠然とした憧れを持った子たちがいっぱいいるんだと思うんですよね。その思いもわからなくはないんですけど、ここは大きく改革して前進するタイミング。僕らはグループ20年やってきたから言えることなのかなと。色んな子たちの思いを受け取ろうとすると、結果中途半端になっているのかな」と持論を展開した。さらに「外から見てても後手後手感は否めなかった」という大竹さんに、「何なんだよって思うことの方が多いですね。毎回言ってること違うなとか」と明かしつつ、「かと言って誰かがサボっているということではないんですよ。みんな一生懸命やっているのも内側にいるとわかるから、冷静に決断してほしいなと。ある種ドライな部分も必要な問題だと思う」と語った。「僕らが社名変えた意味って何なんだろう」メディアへの疑問も加藤さんは「あえて内側から中を監視したいという思いがすごくあって。この問題について内側から見つめるし、本当に問題があったら自分も出ていく覚悟でいる」という考えを表明した。「若い子たち」のことも気になるといい、「今本当に夢見ている子たちもすごく絶望に苛まれていると思うので、そういう子たちの救いになれたらと思っている。逆に僕がいることで邪魔になるんだったらすぐに出ていこうという覚悟ではいますけど、日々色んなものが変わっていきますので、色々と様子を見続けたいというのが正直な思いです」と語った。グループ活動に関しては「事務所の体制が整っていないので、最終的な決断をできる状況は全然ない」とした上で「元々そのつもりはないですけど、事務所の力は頼れなくなると思うので、実力社会になっていくということですごく厳しくなるだろうけど、僕はそういうのにワクワクする質ではあるので、自分は何とでもなると思っているんですけど、グループのことはゆっくり話しつつ」と、これから考えていくと明かした。現在NEWSは全国ツアー中とのことだが、加藤さんは「何よりファンの方がいつもかわいそう」だとして「僕らが登場しただけで泣いてくださったりするので、きっと色んな思いを抱えていらっしゃるんだと思うと、自分のファンだけはまず救いになるべきかなと思います」とファンへの思いを語った。大竹さんが性加害問題について「業界全部に突き刺さること」との考えを述べると、加藤さんは「今日のネットニュース見てても、『旧ジャニーズ』と出る。僕らが社名変えた意味って何なんだろうな」「(被害者を)刺激しないようにしているのに、報道やネットニュースだとそうなるから、僕らがやろうとしていることを全然共有できていないんじゃないかな」と率直な思いを明かし、「もちろん僕らの問題だと思っていますけど、社会全体で考えていかなきゃいけないなと思っています」と問題提起していた。
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