毎月スマホ料金支払い「格安スマホ」だけ1割アップ 調査担当者がむしろ「評価」した理由

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スマホ料金デフレは終わり、インフレが始まる?

――なるほど。ところで、契約データ容量の調査結果をどう読み解けばいのか、よくわかりません。小容量(7GB以下)が、キャリアサブブランド(約61%)と格安スマホ(約70%)に非常に多く、大手4キャリア(約41%)も比較的多い。

一方、オンライン専用ブランドは、中容量(8GB~30GB)が約67%と、圧倒的に多い。これは、それぞれのユーザー層に利用方法に違いがあるからですか。たとえば、キャリアサブブランドでは、ゲームや動画などマニアックな使い方をする人が多いとか。私の個人的な印象では、高い料金を出している大手キャリアユーザーが、もっとデータを使っていいはずだと思うのですが。

調査担当者 各サービスで小容量が比較的多いのは、通信サービスではユーザーは料金の安さを重視する傾向にあるため、契約時に小容量のプランが選ばれた結果だと思います。また、大手キャリアに関しては、容量をあまり使わないシニア層が多いため、小容量が多い傾向にあります。

オンライン専用プランは、開始当初、3社とも20GBのみのプランとして導入され、後から小容量・大容量帯が拡充されました。20GBがメインのプランであることと、開始当初契約したプランのまま変更していない人が多く、中容量が多い結果になったと考えられます。

――直近のデータ利用容量の調査と、契約時のデータを比較したグラフも面白いですね。総じて、全体的に契約データほど使っていない印象を受けます。しかも、特にその傾向が大手キャリアユーザーに顕著です。

調査担当者 おっしゃる通り、契約データよりも利用データが少ないのは、契約時のプランを見直す人が少ない、また、在宅勤務などWi-Fi環境がある場所で過ごす時間が増え、データをあまり使わなくて済む人もいると考えられます。容量をあまり使わないシニア層の影響もあると思います。

私自身は、オンライン専用プランであるahamoの20GBプランを契約していますが、10GB以下でおさまる月がほとんどなので、契約見直しや乗り換えなどでさらに支払額を下げることができるとわかってはいるのですが、手続きを面倒に思ってしまうため使い続けています。自分にとって、本当に最適な料金や容量を選び利用できている人は少ないのではないかと思います。

これまで、円安やデフレの日本では、官主導によりスマホ料金に関してもデフレが続いてきましたが、ここから徐々にスマホ料金も値上げになっていく可能性があります。この料金値上げは、動画などの大容量化と金融との融合によるARPU(Average Revenue Per Userの略。電気通信事業者の1契約あたりの売り上げをあらわす指標)向上の2軸が要因と考えられます。その時のために、準備しておくことをおススメします。

(J-CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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