2024年 4月 28日 (日)

同人誌印刷会社「栄光」にアクリル商品印刷問題 謝罪するも「1件の事象をもって全否定する様な風潮は怖いです」と訴え

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   同人誌印刷会社大手「栄光」(広島県福山市)が2024年2月29日、SNSなどで「印刷ヒビ割れの対応」をめぐり、Xで謝罪した。

   ただ、栄光は「1件の事象をもって全否定する様な風潮は怖いです」とも指摘しており、波紋を広げている。

  • 栄光(栄光公式サイトより)
    栄光(栄光公式サイトより)
  • 栄光の同人グッズ、アクリル素材(栄光公式サイトより)
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  • 栄光のX(@eikou_info)より
    栄光のX(@eikou_info)より
  • 実際の投稿(栄光のX(@eikou_info)より)
    実際の投稿(栄光のX(@eikou_info)より)
  • 岡田一社長によるブログ(岡田社長ブログより)
    岡田一社長によるブログ(岡田社長ブログより)
  • 栄光(栄光公式サイトより)
  • 栄光の同人グッズ、アクリル素材(栄光公式サイトより)
  • 栄光のX(@eikou_info)より
  • 実際の投稿(栄光のX(@eikou_info)より)
  • 岡田一社長によるブログ(岡田社長ブログより)

「納品後2カ月半経過している商品の不具合」を訴えられ...

   栄光はXで「栄光にアクリル商品をご注文いただいているお客様に、不安な思いを抱かせるような事態になりましたことお詫びいたします」と謝罪した。

   SNSで栄光を名指しし、トラブルを指摘する声があったことが背景にあったとみられる。

   Xでは続けて「詳しい経緯と当社の見解をお伝えします。当社が印刷注文するに値する会社かをご判断ください。1件の事象をもって全否定する様な風潮は怖いです」とした。

   投稿には、同社社長岡田一氏が執筆したブログリンクが記載されている。ブログは「当社に関するSNS上での書き込みについては、個別案件には基本的に反応しない方針で対応てまいりましたが(原文ママ)、今回『栄光さんのアクキーの件』として見解が拡散されていますので当社からも経緯をお伝えします」と切り出し、次のように時系列を説明した。

   23年11月27日、アクリルキーホルダー2種×2個(試作品)を客に納品。24年2月10日、頒布用として同商品2種×50個の受注を受ける。16日、頒布用商品2種×50個を出荷し、19日に配達完了。17日、試作品として納品したアクキーの印刷に「ヒビ割れあり」との申し出があった。

   19日、栄光は「納品後2カ月半経過している商品の不具合は、使用状況・保存環境の影響が大きく、不備の受付を『納品後2週間程度』としている事もあり2カ月半後の申し出は、ご容赦いただきたい趣旨」を回答したと説明した。

   同日、「頒布用商品2種×50個を返品したい」と申し出を受けたといい、「現時点で、納品した商品に傷やひびが無い以上、今後の状態変化を仮定しての返品希望は、誠に申し訳ございませんがご対応いたしかねます」と回答。

   21日、「本件については納品後の環境の変化によるものと考えざるを得ない」と返信したところ、26日「ヒビ割れが『ユーザー側の保管環境が原因である』は了承できない」と伝えられたとする。

   27日、栄光は「初回納品の2種×2個について3カ月が経過しているが、不良分の返金もしくは再製造を対応する。製造における不備や原因があったのか、出荷後の外的要因なのかは特定できない。従ってこちらが『原因を出荷後のみに特定する判断』は誤っていたとお詫びする。

   しかし、不具合が出ていない現時点で頒布用商品2種×50個を返品の対応はできない。万が一、試作品の様なヒビ割れが発生した場合はその時点で対応する」と返信した。

「対等に意見が述べられてフェアにジャッジしてもらえる場が欲しいです」

   こういったやり取りをめぐり、栄光は「SNS上の文面と当社の見解との違いがあり、誤解を生みかねない表現」があったとしている。

   「今回問題となっている『アクリルへの印刷不良関連のクレーム報告』は、この3年間で4件です。申し出がない案件は把握できませんが、発生が2022年、2023年はゼロ件です。2年ぶりの事案です。印刷面のヒビ割れはかなりのレアケースですが、絶対にないとは言い切れません」とした。さらに、

「今回はクレームの対処策として申し出のあった『頒布用商品2種×50個の返品・返金』を不具合が出ていない段階ではできないとお断りした点が、お客様側の要望と相いれなかった決定的な点だと考えています。
この部分だけは譲れない一線です。これを受け入れれば『疑わしきは返金せよ!』となり印刷・製造業は成り立たないと考えました。お客様が心配され主張されることは分かりますが、ご容赦ください」

と説明した。その上で、

「今回の栄光の『印刷ヒビ割れの対応』の件が、SNS上でメール文を掲示され拡散され叩かれ、注文するなと呼びかけられている様子をご覧になって、何か感じられませんでしたか?」と呼びかけた。

   続けて「同人誌印刷とお客様との炎上騒ぎは年に数度発生します。印刷会社が血祭りになりがちですけど、過失が明確な場合は仕方ないです。しかし、わざわざ個人判断で正義感に燃え広める必要がありますか?同人誌界隈では時々あります。これは同人誌業界では当たり前の行為なのでしょうか?」と疑問を呈した。

   栄光は「一方的な公開処刑のようで怖いです。同人誌業界は個人と企業の取引がほとんど。個人と企業側の言い分が対立した場合に、対等に意見が述べられてフェアにジャッジしてもらえる場が欲しいです」と訴えた。

   栄光の対応に関して、Xでは

「まさにクレーマー案件」
「普通に客側が駄目だろこれ」

という声が上がる一方、

「1件の事象をもって、っていうのはあくまでも企業側の都合でしかなくて、購入者からしたらその1件が全てだという認識持った方がいいと思う」
「企業が書く文章と言うには感情が前に出過ぎてないかな?」
「試作品が2ヶ月でひび割れたら本発注もキャンセルでしょ...本当に企業か?」

と栄光を批判する声も寄せられ、波紋を広げている。

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