強豪イタリアを相手にパリ五輪・男子バレーボール準々決勝で奮闘して惜敗した日本選手に対し、X上の一部でバッシングが起き、関係者らが対応に苦慮している。「意見があるのも仕方のない事だ」と割り切る選手もいる一方で、別の選手のスタッフ公式Xは、引退を求める一部の声に対して、苦言を呈した。スタッフ公式Xで、「同じことを僕は言わないようにしたい」「ご結婚されて浮かれてたように見えてしまった...」「西田下がった方がいい」「西田、小野寺はもう引退でお願いします」オポジットとして活躍した西田有志選手(24)の公式Xは、2024年5月5日の準々決勝後に起きたバッシング投稿を次々にリポストし、波紋が広がった。西田選手は、バレー女子主将の古賀紗理那さん(28)との新婚生活をユーチューブ動画などで紹介していたが、そのことを揶揄するような投稿も含まれていた。西田選手のスタッフ公式Xでは6日、こうした投稿の一部を引用し、次のようにクギを刺した。「自分の大事な友人や、家族や子供が一生懸命に何かに挑戦し、涙を流し汗を流し、それでも届かなかった時に同じことを僕は言わないようにしたいです!!人は挑戦することの大事さを尊さを忘れてはいけないと思います!!選手の皆さんは本当にお疲れ様でした!」イタリアとの熱戦後は、強豪を追い詰めた選手らをねぎらう声が相次ぐ一方で、負け試合の戦犯を探して徹底的にその選手を叩く投稿も一部で見られる。日本オリンピック委員会(JOC)の公式Xは2日、「誹謗中傷などを拡散することなく、SNS等での投稿に際しては、マナーを守っていただきますよう改めてお願い申し上げます」と呼びかけていたが、西田選手の公式Xでも、この呼びかけをリポストした。バッシング投稿のリポストは、静かな抗議の意思である可能性もありそうだ。バッシングに発奮?「よりゴリラになって進化して戻る」一方で、バッシングについて、別の向き合い方をする男子バレー選手もいた。ミドルブロッカーとして活躍した小野寺太志選手(28)は、イタリア戦の第5セットで15-14のマッチポイントになったときにサーブミスをしたことなどを叩かれたが、8月6日に公式Xを更新して、こう思いをつづった。「一部の方からの誹謗中傷もコメントやDMに届いていますが、僕があの場面でミスをしてしまったのも事実ですし、そのような意見があるのも仕方のない事だと思います。それ程僕たちの試合を応援してくれていた人が多かったんだなと感じています!」前出の西田選手は、試合後のインタビューで、これまで故障したり無理したりしたとしたうえで、数年は日本代表を休むと休養を示唆した。こうした発言に心配する声も出ていたが、西田選手は6日、公式Xを更新し、現在の状況を説明した。敗戦について、「悔しくて寝れもしねー」と打ち明けながらも、「皆さん本当にたくさんの応援有難うございました!」とファンからのねぎらいの言葉に感謝をまず口にした。そして、「少しだけバレーボールから距離を置けたらおいて、夫婦時間も過ごしていきたいと思います笑」と、今後のことにも触れた。ただ、日本代表をやめたわけではないようだ。インスタグラムへの投稿では、「私は一旦代表は休憩しますが、今よりもよりゴリラになって進化して戻る予定なので、それまで待っててください」とファンに呼びかけている。(J-CASTニュース編集部 野口博之)
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