「センターになりたい」言い続けて10年超...悲願かなえたSKE48・熊崎晴香 17年目迎えるグループを展望

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   名古屋・栄を拠点に活動するSKE48は新曲「告白心拍数」を2024年10月2日に発売し、5日には発足から丸16年を迎えた。12~14日には名古屋市内で16周年記念コンサートを予定している。

   今回の新曲は、疾走感あふれる「王道恋愛ソング」といい、熊崎晴香さん(27)が、加入から12年で初のセンターポジションを射止めた。熊崎さん、荒井優希さん(26)、太田彩夏さん(24)、浅井裕華さん(20)の4人に、新曲への思いと、17年目に向けた意気込みを聞いた。(聞き手・構成:J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)

  • J-CASTニュースのインタビューに応じるSKE48のメンバー。左から太田彩夏さん、浅井裕華さん、熊崎晴香さん、荒井優希さん
    J-CASTニュースのインタビューに応じるSKE48のメンバー。左から太田彩夏さん、浅井裕華さん、熊崎晴香さん、荒井優希さん
  • 「告白心拍数」(10月2日発売)MVのオフショット (c)Zest, Inc. / AMC
    「告白心拍数」(10月2日発売)MVのオフショット (c)Zest, Inc. / AMC
  • 「告白心拍数」(10月2日発売)MVのオフショット (c)Zest, Inc. / AMC
    「告白心拍数」(10月2日発売)MVのオフショット (c)Zest, Inc. / AMC
  • J-CASTニュースのインタビューに応じるSKE48のメンバー。左から太田彩夏さん、浅井裕華さん、熊崎晴香さん、荒井優希さん
  • 「告白心拍数」(10月2日発売)MVのオフショット (c)Zest, Inc. / AMC
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すごくスピード感がある王道恋愛ソング

―― 新曲は「出会った瞬間、一気に心拍数が上がるような運命的な愛を歌った、告白ソング」だとうかがいました。

熊崎: 本当にタイトルどおり、心拍数が上がりそうな曲だとすごく思います。運命の出会いと思えるぐらい好きな人が現れて、その人の目の前にいると脈がどんどん強くなる......といった王道恋愛ソングです。すごくスピード感がある曲です。

―― 2番の歌詞にはBlood pressure(血圧)という単語も登場します。血圧も心拍数も上がって、非常に疾走感がありますね。

太田: 言葉にはした方がいいんだけど、でも抑えきれないというか......。SKE48の楽曲の中でも、こんなドキドキが詰まった楽曲は多くないと思います。MV(ミュージックビデオ)でもすごいスピード感でダンスをしているので、私達の新たな一面や迫力を感じていただけたらと思います。
浅井: ダンスがこんなに激しいと思っていなくて......(笑)。しかも結構暑い中で踊ったので、ついて行くのに必死でした。私が休業していた間の2作が結構落ち着いた感じだったと思うので(編注:23年5月~9月末まで体調不安を理由に休業していた)、そんな感じでいくのかな?と思っていたら、もうバッキバキに踊っていたので......。そこで、自分の気持ちも引き締まって、私も盛り上げていけるように頑張ろう、という気持ちで練習していました。終盤には、みんなで一緒に一つになって踊っているシーンもあります。ダンスは(振り付けユニットの)CRE8BOY(クリエイトボーイ)さんがしっかり指導してくださって、みんなでパシッと揃えたので、そこも見どころです。

―― アップテンポな楽曲ですが、レコーディングは大変でしたか。

荒井: いや、もう言葉数が多すぎて......。最初聞いたとき「めっちゃめちゃ言葉多いやん!」と思って、息もどこで吸ったらいいか分からなくなるような感じでしたが、いざ歌ってリズムに乗れると、すごく楽しくなりました。途中で止まっちゃうと大変なことになるのでたくさん練習して、無事にレコーディングに臨むことができました。

「ここの景色がずっと見たかったんだな」

熊崎晴香さん。シングル表題曲では初のセンターを務める
熊崎晴香さん。シングル表題曲では初のセンターを務める

―― 熊崎さんは初センターです。感想を聞かせてください。これまでも前列でパフォーマンスしていましたが、やはりセンターの景色は違うものですか。緊張しましたか。

熊崎: 緊張するかなと思っていましたが、MV撮影では「楽しい」がすごく勝ちましたね。ずっとイキイキしていました。いつも楽しいのですが、やはり念願のセンターだったので、「ここの景色がずっと見たかったんだな」と思って、その幸せをかみしめていました。

―― どんな感じで「センターだよ」と言われるのでしょうか。スタッフさんに呼び出されたりするのですか。

熊崎: そうです。MV撮影の2日前に事務所に「面談があるよ」と呼び出されて、センターとは別の話だと思って行ったら「次のシングルのセンターは熊崎さんに」と言われて、すごく嬉しかったですね。びっくりしました。

―― センターに選ばれた理由について、何か説明は受けましたか。

熊崎: ずっと「センターになりたい」と宣言させていただいていたので、その思いも伝わった、と言ってくだいましたし、「その頑張りを見て、引っ張っていってほしいという気持ちを込めて選んだ」とも言われました。自分も先輩ですし、他にもSKE48のファンを広げられるように、(SKE48として主催する以外のイベントに出演する)「外仕事」の方を頑張って欲しいという、「すごく期待を込めてのセンターだよ」と、いろいろ言っていただけました。

14年2月の昇格前から「センターに立ちたいんです!」

荒井優希さん
荒井優希さん

―― 確かに「ハルカ伸るか!反るか!」(東京スポーツ)の連載など、多彩に活躍されていますね。少しグループのセンターの歴史を紐解いてみたいと思います。SKE48のシングルでは「Stand by you」(18年発売)まで、大半の楽曲で松井珠理奈さん(27=21年卒業)がセンターです。いわば「珠理奈さん時代」が相当長く続き、その後は「FRUSTRATION」(19年)で古畑奈和さん(28=22年卒業)、「ソーユートコあるよね?」(20年)で須田亜香里さん(32=22年卒業)、といったように、様々な人が担当しました。熊崎さんはいつ頃から「私もそのうちセンターを」と思っていましたか。

熊崎: 松井珠理奈さんの頃からずっと言わせていただいていました。それこそ珠理奈さん本人にもずっと「センターに立ちたいんです!」と話していて、「その根性いいね!」と言っていただいていました。ですが、最初発言するのは緊張しました。まだ研究生の時代だったので(編注:14年2月に研究生から正規メンバーに昇格)、何も結果を残せてない自分がセンターになりたいなんて、今考えると、よくあの時言ってたよな、と思うのですが......。ですが、それを言ったことをきっかけに頑張ってこられたと思うので、後悔はないというか、「昔の自分、よくあの時言ってくれた」とも思います。ファンの皆さんも一緒に背中を押して、これまで頑張ってきてくださったのだと思うと、すごく嬉しいです。かれこれ10年ぐらいずっと「センターになりたい」と言っていたので、諦めなくてよかったって思います。

―― 過去のセンター経験者とは、どんな話をしましたか。例えば林美澪さん(15=24年8月卒業)や末永桜花さん(22)は、加入年次では熊崎さんの後輩ですが、センターとしては「先輩」です。

熊崎: 美澪は、ご飯に行った時とかに「(センターに)立ってほしい」とずっと言ってくれていたので、すごく喜んでくれました。それを言わせてしまっているのは少し心苦しいとも思っていましたが、言ってくれる美澪からは、すごくパワーをもらえていました。おーちゃんも、センターが決まってすぐ連絡をくれました。「めっちゃ嬉しいです」「頑張ってください。楽しみです」っていう言葉をもらえて嬉しかったですし、頑張れると思いました。

「48グループ最多メンバー数の利を活かし、派生ユニットや個人の活動を増加」

―― さて、新曲の発売時期は、グループの16周年と重なります。この1年で印象深い出来事があったら教えてください。17年目の目標などあったら教えてください。15周年では12期生が加入し、メンバーの人数がSKE48グループ最多になりました(24年10月時点ではNMB48が最多)。SKE48の運営会社「ゼスト」の親会社「KeyHolder」(キーホルダー)の投資家向け資料(IR)では、 「ニューシングル及び劇場公演・ツアーの充実のほか、48グループ最多メンバー数の利を活かし、派生ユニットや個人の活動を増加させ、これまで以上に活躍の場を際立たせる」と説明しています。

一同: ええ~!知りませんでした。

―― IRにもあるように、22年から23年にかけて、全3チームで新公演が始まった点も大きな動きです。

熊崎: Team S、Team KIIの新公演が先に始まり、早く(自分が所属する)Team Eでも、と楽しみにしていましたが、23年7月に初日を迎えることができました。ようやく1年ほどたちましたが、まだまだ成長できる公演だと感じています。新公演を通じて、SKE48は劇場公演があるのが強みだと改めて思います。気になったら、公演を観にすぐに会いに行けるわけじゃないですか。個人の「外仕事」や派生ユニットで頑張っているメンバーもいますが、そこで気になった方が公演に来てくださるという連鎖を作れるというのは、すごく強みになっています。SKE48の名前を広げていくには、初心を忘れずにやることが大切です。劇場公演から活動を広めていければと思います。

チームは「家族のような存在」

太田彩夏さん
太田彩夏さん

―― AKB48ではチーム制がなくなりました。やはりチーム制はあった方がいいと思いますか。

熊崎: それぞれのグループによって良さがあると思いますが、私たちは、チームがあることをすごく嬉しいことだと思っています。家族のような存在です。チームごとに、それぞれひとつになりつつ、そのひとつがSKE48全体のコンサートとかで重なり合って、さらに大きくなる......というのは強いと感じます。

―― SKE48のコンサートでは、チームごとに特色を生かしたパフォーマンスをする場面がありますね。太田さんはTeam KIIのリーダーですね。

太田: 24年夏にはチームごとのライブツアーがあり、Team KIIでも、11期生(22年加入)と12期生(23年加入)を加えた新体制で臨みました。ファンの方からは「すごくKIIの良さを感じた」といった声を多くいただきました。もちろん今回のセットリストの中でも、「かわいい」「かっこいい」といった色々な種類の楽曲を詰め込んだのですが、KIIの色や魅力がしっかり届いたライブにできたと思います。熊崎さんも話していたように、チームがあることによってお互いに刺激をもらえたりできると思うので、チームの色を生かしつつ、SKE48全体をもっと盛り上げていけたらいいなと思います。16周年のコンサートでは、もっとファンの方に「今後もSKE48を応援したい」「まだまだこれからだ」と思ってもらえるものを届けたいです。

「クールさ」「おしゃれさ」をプラスしてアピール

浅井裕華さん
浅井裕華さん
浅井: 私は1年前は休業させていただいていたので、新公演「声出していこーぜ!!!」公演が始まった期間(23年7月)はTeam Eと過ごせなかったのですが、15周年コンサートから復帰させていただきました。休業中に新公演を見に行って、Team Eのメンバーが頑張っているのを見て復帰しようと思ったので、こうやって1年後、皆さんに応援していだいてアイドルができていることをすごく嬉しく思います。15周年の時は復帰して間もなかったので、まだ準備万端ではなかったのですが、16周年はしっかりと準備して臨むのを楽しみにしています。みんなと一緒にリハーサルをしたり、SKE48の一員として活動できるのがすごく楽しみなので、ここからも頑張っていけたらと思います。
荒井: 私は23年に10周年を迎えたのですが、自分がまさか10年もSKE48という場所にいられると思っていなかったので、すごくびっくりしています。本当に次から次にいろいろなことを経験させてもらえるグループなので、毎日が楽しくて、あっという間に10年を迎えることができたと改めて思います。SKE48自体も16周年を迎えます。メンバーもガラッと変わっていますが、熱いところや「ダンスのSKE48」といった部分は変わらずに、昔とは違った良さ、例えば「クールさ」「おしゃれさ」をプラスして、さらにアピールしていけたらと考えています。

―― 個人の活動としては、21年に東京女子プロレスでプロレスデビューを果たし、今は二足のわらじです。どうやって時間を捻出しているのですか。

荒井: 時間はスタッフさんが管理してくれていて、うまいこと練習にも行けるようにしてもらっています。間を縫ってプロレスの練習に参加して、SKE48のダンスレッスンも参加して......といった感じです。すごく協力的な環境があるからこそ、楽しく活動できています。

荒井優希さん プロフィール
あらい・ゆき 1998年生まれ、京都府出身。13年にドラフト1期生としてSKE48に加入。Team KIIメンバー。24枚目のシングル「Stand by you」(18年)で初選抜。21年に東京女子プロレスでプロレスデビュー、プロレス大賞新人賞受賞。24年に東京女子プロレスインターナショナル・プリンセス王者に。

太田彩夏さん プロフィール
おおた・あやか 2000年生まれ、岐阜県出身。15年に7期生としてSKE48に加入。Team KIIのメンバーで、22年から同チームのリーダーを務める。30枚目のシングル「絶対インスピレーション」(22年)で初選抜、今作まで4作連続で選抜入り。24年から「FC岐阜応援隊」隊長を務める。

浅井裕華さん プロフィール
あさい・ゆうか 2003年生まれ、愛知県出身。15年に7期生としてSKE48に加入。Team E所属。25枚目のシングル「FRUSTRATION」(19年)で初選抜。21年からティーンズユニット「プリマステラ」メンバー。

熊崎晴香さん プロフィール
くまざき・はるか 1997年生まれ、愛知県出身。12年に6期生としてSKE48に加入。Team E所属。15枚目のシングル「不器用太陽」(14年)で初選抜。19枚目の「チキンLINE」(16年)以降の全シングル表題曲に参加している。趣味のひとつが競馬で、19年からコラム「ハルカ伸るか!反るか!」(東京スポーツ)を連載している。23年8月に写真集「表情ガール」(扶桑社)を発売。

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